F1ジャーナリストの今宮純氏が独自の視点でドライバーを採点。週末を通して、20人のドライバーから「ベスト・イレブン」を選出。予選やレースの結果だけにとらわれず、3日間のパドックでの振る舞い、そしてコース上での走りを重視して評価する。今回は第8戦フランスGP、第9戦オーストリアGP、第10戦イギリスGPの3連戦分だ。
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☆ ニコ・ヒュルケンベルグ
南フランスから北上した3連戦、その出発点フランスGPはルノーの最重点イベント。マルセイユではフェスを開催、ポール・リカールには多数の招待客やVIPが来場。彼らの前でチームメイトとともにダブル入賞を決めたヒュルケンベルグ、今季は完走レースすべてグリッド順位と同じかそれ以上のフィニッシュしている。
イギリスGPでも予選11番手から決勝6位に。現在コンストラクターズランキング4位のルノー、昨年のルノーは第10戦時点でランキング8位(26点)。今年はすでにふたりのドライバーが70点を獲得しており、実に“44点増”だ。
☆ ピエール・ガスリー
中団チームの真ん中あたり、苦戦続きのトロロッソ・ホンダ。チームメイトのブレンドン・ハートレーはこの3戦とも最後列(ピット・スタート)、つまりガスリーの孤軍奮闘だった。密集状態で接触もありながらオーストリアGP11位、イギリスGP13位(10位フィニッシュもペナルティで降格)はまさに“悪戦・健闘”。
☆ バルテリ・ボッタス
ひとこと、レース運がない……。明らかに昨年よりマシンを自分のものにしてきている。オーストリア連続PPがその証、またタイヤのケアもハミルトンよりうまくコントロールできているのだが……。
☆☆ エステバン・オコン
7戦連続セルジオ・ペレスに予選で先行、貴重なポイントを重ねている。アップデート導入が進まないなか、タイヤ・マネージメントが最近とても冴えている。超高温シルバーストーンではミディアムで最長33周、アロンソを抑えきって7位でフィニッシュ。