F1ハンガリーGPの予選開始前、トロロッソ・ホンダのトランスポーターの2階にあるエンジニアリングルームで、予選前のストラテジーミーティングが開かれた。
フリー走行3回目でピエール・ガスリーが10番手、チームメイトのブレンドン・ハートレーも12番手と、金曜日に比べて、マシンのセットアップは改善されていた。このとき、トロロッソ・ホンダのエンジニアたちは、ドライコンディションでの予選を期待していた。
ところが、フリー走行3回目が終了して間もなく、雨雲がハンガロリンクに近づいてきた。ミーティングで「今日の予選はウエットになる可能性がある」と報告されると、ドライバーから、思いもよらない答えが返ってきた。
「僕たちは雨が降った方がいい」
ハートレーは、予選後にその理由を次のように説明してくれた。
「今年のプレシーズンテストで初めてサーキットでホンダのパワーユニットを走らせたときから、ドライバビリティ(マシンの操作性)に関しては、まったく何も問題はなかった。もちろん、それは今日のようなコンディションでも僕たちのドライビングを助けてくれた。だから、今日の結果はドライバーだけの力ではなく、トロロッソ・ホンダのスタッフ全員の努力の結果だ」
■ライバルにはないホンダパワーユニットの強み
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