好評連載中のホンマさんの自宅特派員レポート。今回はドイツGP、ハンガリーGP、ドラマチックな2連戦をお送りします。
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こんにちは。
ピロリと無事に決別し、新たなる腸内細菌と暮らし始めたホンマです。
再検査のプレッシャーから解放されて、身も心も軽くなりました。
いやあビールがうまいのなんのって、まあ。
札幌の夏といえば、ビヤガーデン。
外で吞んで寝ても死ぬ心配のない、短い夏のお祭りでございます。
みなさんもぜひ一度、夏の札幌におこしください。
さてまずはドイツGP。
ドイツだー! オラんだー!
ということで、ドイツはホッケンハイムリンクでございます。
空撮で見る、もりもりとした黒い森の美しいことよ。
古城とか! ビールとか! ソーセージとか!
わたくしの憧れの地でございます。
ぬるくてもいい、いつかドイツでビールが呑んでみたいのよ。(F1どこいった)
さて波乱の予選。
まさかのQ1でトラブル発生なルイス・ハミルトンさん。
まじですか、ここでですか。
落ち込むハミルトンさんの姿に、わたしの心も沈むのよ。
……常々思うのですが、F1の神様って、最高にトリッキーな脚本家ですよね。
「そのまんまかよ!」ってなときも、ままありますが。
とするとですよ、今回の神様はやる気満々。
ダニエル・リカルドさんも最後尾からのスタートですし、これは決勝も油断できませんな!
と、寝る前までは期待していたのに、朝起きたら「どうせベツ(セバスチャン・ベッテル)さん優勝だろ」と鼻ほじっている人間の不思議。
ライコさんも予選で速かったけれども、まあここはうまくいって表彰台ですかねぇ。
ところでこのホッケンハイム、走りにくくないですかね?
特にセクター3! 細い! 速い! ぐにゃぐにゃ!
ショートブーツみたいな謎の形しているし、誰だここデザインしたのと検索してみたら、
ヘルマン・ティルケさん、またお会いしましたね。(※最終的なデザイン)
その決勝。
雨の予報が60%でございます。
60%と言われたら、わたしだったら傘持っていく数字。
ウルトラソフトな上位勢は「降るなら早く降ってくれ」てな感じですかね。
ミディアムなリカルドさんは「降るな」の一択でしょう。
ところであの、スタートの第1セクターでのことなのですが。
いつもだったらライコさんに強引に突っ込んできたであろう(マックス・フェルス)タッペンさんが、とってもジェントルな避け方をしていたのですが。
急に大人の階段を上られたのでしょうか。
とっても好印象でございました。
さて着実に順位をあげていくハミルトンさんに比べて、なかなかあげられないリカルドさん。
エンジンの差もあるでしょうが、ミディアム選択はやりすぎかしらと一抹の不安。
またいい具合に雨の確率も下がって、みんなタイヤ交換いつするのー?
とワクワクしていたら、まさかのライコさん、15周目でソフトでございます。
イギリスGPではミディアムうまく使えてた感じでしたが、早々に2ストップ宣言?
もしかして、バルテリ・ボッタスさんに対するアンダーカット狙い?
残念ながらボッさんは反応してくれませんでしたが、ファステスト連発で気持ちよく走るライコさんを見て、我思う。
2ストップでもいい、たくましく走ってほしい。
首位のベッテルさん、25周目にピットイン、ライコさんのすぐ後ろにお戻りあそばしまして。
ライコさんが気持ちよく走れば走るほど、背中からプレッシャーを感じてますよ、我々が!
空気は、あえてよまない!
そんな生き方、わたしもしてみたい。(小心者)
29周目、リカルドさんがターン11でまさかのストップ!
ああああああ、なんてこったい。
リカルドさん、ついてないなあ……。
レース中盤、雨の確率は47%。
少しだけ確率は下がったけれども、降る降る詐欺ではなさそうなお空の模様。
40周以上タイヤ持たせたハミさんを例に、これはできるだけライコさんも先に伸ばしたいところ。
そんな中、ロックアップが目立ち始めたベッテルさん。
その症状はストレスですね、わかります。
結局チームから「ぶぶ漬けでもどうどす?」的な言い回し無線をされてしまったライコさん。
「何言いたいかわからん」とお怒りでしたが、我々は、ずいぶん前からわかっておりましたよ。
無事チームオーダの儀、完了とあいなりました。
そしてついに、ターン6で雨きたー!
フェラーリとメルセデスはドライタイヤのままステイアウトする中、
シャルル・ルクレール&フェルナンド・アロンソさんはインターミディエイト、ピエール・ガスリーさんはなんとウエットに!
おおお、賭けてきましたなあ。いいぞいいぞ!
とわくわくしておりましたが、ガスリーさん、インターミディエイトに更に交換。
雨があがりはじめ、更にまたドライへと。
そして、また、雨……。
<シェフの気まぐれコース>のような天候に、翻弄される人間どもの悲しさよ。
そしてその雨に翻弄されたドライバーが、さらにもうひとり。
首位ベッテルさんが、まさかのコースオフ……!
まさかの。
ここで。
終了。
F1の神様、張り切りすぎではございませんか?
予選でハミルトンさん、決勝でベッテルさん。
すごい、これは誰も予測できない。
背中を深く折り曲げたベッテルさんが、あまりに悲しそうで、かける言葉が見つからないとはこのことでございました。
セーフティカーの登場で、ピット周りは大騒ぎさ。
ボッさんウルトラに変えた後、ピットに入ろうとして入らなかったハミルトンさん。
あらやだこれは審議対象じゃありませんこと?
ベッテルさんのおかげ(すまん)で、セーフティカー中にライコさんは無事タイヤ交換完了。
後はもう、雨が降らなければ表彰台は安泰でしょう。
リスタート後は、ボッタスさんがチームオーダーの儀を無事遂行されておりました。
メルセデスチームの姿勢は、とても潔いと思うの。
言い訳なんていらないから、やるならスパッとね。
ペナルティ対策のためにも、秒数稼いでいたハミルトンさん。
しかし結局レース中にペナルティはでず、そのまま優勝とあいなりまして。
抜きたい抜けない(チーム的に)ボッタスさんは、お疲れ様の2位。
ライコさんは3位となりました。
そして雨。
雨粒が見えるくらいの突然の大雨。
すごいな、これレース中に振ってたら中止レベルでしょう!
天国から地獄なベッテルさんと、地獄から天国なハミルトンさん。
いやあ、すごいレースでございました。