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投稿日: 2018.09.26 08:00
更新日: 2018.09.25 18:14

スペイン人ライターのF1便り:低迷続くマクラーレン。サインツ、ノリス起用で復活はあるのか


F1 | スペイン人ライターのF1便り:低迷続くマクラーレン。サインツ、ノリス起用で復活はあるのか

 スペイン在住のフリーライター、アレックス・ガルシアのモータースポーツコラム。2019年にカルロス・サインツJr.とランド・ノリスを起用するマクラーレン。果たして低迷の続くチームは立て直しを図ることができるのだろうか。

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 2012年、マクラーレンはカーナンバー4のルイス・ハミルトンとともに世界選手権を戦っていた。ハミルトンがブラジルGPで優勝争いに食い込めなかったのは、いくつかの不運なテクニカルトラブルがあちこちで起きたことだけが理由だった。ブラジルGPは、もうひとりのマクラーレンドライバーであったジェンソン・バトンが制した。

 一方のウイリアムズは苦戦を続けていたが、チームにとって2012年は素晴らしい年だったと考えられるだろう。なぜならパストール・マルドナドがスペインGPで優勝したし、彼らはしばしばグリッドのトップに近いところにいたからだ。

 だが、両チームとも2013年からレースで優勝できていない。2018年のウイリアムズは苦戦しているものの2013年から2017年の間は、マクラーレンよりも多くの表彰台とポイントを獲得している。いっぽうのマクラーレンは、どんどん凡庸なチームへと落ちていくようだ。

 2019年シーズン、マクラーレンのドライバーであるカルロス・サインツJr.とランド・ノリスの順位はどうなるだろう。基本的に上位ではないのは確かだ。

 ふたりの才能あるドライバーはまだチームに慣れておらず、F1の歴史上最も競争の激しい中団グループのなかで、よくても5位か6位より上になることのないマシンが与えられるのだ。

 2017年には小さな改善が見られたマクラーレンだが、技術的センスの方向性を失い、現在はカスタマーチームに甘んじている。これは1993年にフォードのカスタマーになったときに起きた状況と同じだ。

 ドライバーについては、マクラーレン内部では非常に珍しい状況になっている。50年以上に及ぶ彼らの歴史でただ1度だけ、チームはふたりの新ドライバーを2シーズンにわたって迎えている。

 2007年にロン・デニスはフェルナンド・アロンソとルイス・ハミルトンと契約した。それはうまくいき、技術体制も良く、エンジンは素晴らしく、チームは明らかに前進していた。

 2019年、ある意味では同じように、マクラーレンはルノーからスペイン出身のサインツJr.と英国出身のホープであるF2参戦中のノリスを迎えることになる。

 もちろんドライバーとチームスタッフは同じではない。ロン・デニスはもはやチームにはいないし、ルノーは今ではエンジンマニュファクチャラーだ。そしてチームは4年以上にわたって表彰台を獲得していない。これまでにない最悪の状況だ。

■成績不振にあえぐマクラーレン


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