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F1 ニュース

投稿日: 2018.10.08 13:56

【インタビュー】F1日本GPでハースの足元を支えた富塚エンジニア「鈴鹿ではブリスターが一番危険」

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F1 | 【インタビュー】F1日本GPでハースの足元を支えた富塚エンジニア「鈴鹿ではブリスターが一番危険」

 メルセデス以外で唯一、予選Q2でのソフトタイヤアタックを成功させ、さらに決勝レースでもライバルたちがブリスターやオーバーヒートに苦しむ中、揺るぎないタイヤ戦略で8位入賞を勝ち取ったハースF1。2018年シーズンから同チームに加入し、その存在感をいっそう増している富塚裕タイヤエンジニアに、日本GPでの快走を振り返ってもらった。
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ハースの富塚裕タイヤエンジニア

──上位3強以外のチームが固いタイヤでQ2をアタックするのは、非常に稀有なことです。ソフトタイヤは、最初から狙って?
富塚裕エンジニア(以下、富塚):そうです、そうです。タイヤを選んだ時から、それは狙ってました。

──ソフトでもQ3に進める自信があった?
富塚:というより、鈴鹿はスーパーソフトタイヤに、絶対的な速さがないだろうと。でも100%そうなるかどうかは、その週末になってみないとわからない。それでどっちに転んでもいいように、両方の対応を準備してました。で実際に金曜日に走ってみたら、ソフトとスーパーソフトの差は、それほど大きくなかった。でもその段階でも保険は掛けてて、まずQ2をソフトで走って、ダメならスーパーソフトですぐにやり直すことは考えてました。結果的に2回目は、(雨が降って)なくなりましたけどね。

──実際、ケビン・マグヌッセンは失敗した。
富塚:ええ。ソフトの時に、いいタイムが出せなかったですね。それでスーパーソフトで出直したけど、間に合わなかった。路面温度も、低かったんですよ。なのでもし全車が2回目アタックをできてたら、(ソフトでのQ3進出は)危なかったかもしれない。ロマンも、スーパーソフトで出ましたしね。

──あれはQ3に向けての、練習ではなかった?
富塚:違います。最後に出て、みんなのタイムを見てアタックを続けるかどうか判断しようと。

──状況次第では、スーパーソフトでのスタートになっていた可能性になった?
富塚:ええ。抜きにくいサーキットですから、あくまで前のグリッドを獲ることが大前提でしたから。

──決勝レースは一転して、路面温度が高くなった。ソフトにいっそう有利なコンディションだったのでは?
富塚:でも去年と同じくらいですから。とはいえソフトで出ていったアドバンテージは、あったと思います。

──序盤にセーフティカーが出たことで、ソフトの優位が殺がれたのでは?
富塚:そうですね。スーパーソフトは熱でどんどん垂れて行く。あそこで冷やせたことで、彼らは助かりましたよね。

──第2スティントのミディアムタイヤは?
富塚:これも全然悪くなかったです。ただVSC(バーチャルセーフティカー)解除の際に、うちが出るのがちょっと遅れて、順位を落としてしまった。(セルジオ・)ペレスが、うまくやりましたよね。ストレートはフォース・インディアが速いので、後ろに付かれてやられました。

■今回のスーパーソフトはレースタイヤとして”使えない”


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