スペック3の信頼性向上のために新しいパワーユニット(PU/エンジン)を投入したF1第18戦アメリカGPのトロロッソ・ホンダ。ICE(エンジン)、ターボ、MGU-H(熱エネルギー回生システム)、MGU-K(運動エネルギー回生システム)を交換したため、日曜日のレースは2台そろって、最後列からスタートした。
土曜日に行われた予選では、グリッドペナルティが確定していたため、Q1を通過した後、Q2では計測ラップを行わなかった。これは間違ってQ3に進出してしまうと、スタート時のタイヤがQ2でベストタイムを記録したときに装着していたものとなり、最後列からスタートするには不利な状況となるからだった。
逆の見方をすれば、土曜日の段階ではトロロッソ・ホンダはトップ10を争えるだけの速さがあり、日曜日のレースでも簡単ではないものの、最後列からポイント争いを目指してスタートを切っていた。
しかし、日曜日のトロロッソ・ホンダは、土曜日に披露したペースを再現することができなかった。ブレンドン・ハートレーは他車同士のアクシデントによる混乱をうまくくぐり抜け、1周目に12番手までジャンプアップすることに成功したが、その後は前を走るセルゲイ・シロトキン(ウイリアムズ)をなかなか抜けなかった。
このロスが響いて、そのさらに前を走っていた10番手のケビン・マグヌッセン(ハース)との間に大差がつき、入賞まであと一歩となる11位でチェッカーフラッグを受けた。
レース後、8位でフィニッシュしたエステバン・オコン(フォース・インディア)と9位でフィニッシュしたケビン・マグヌッセン(ハース)が車検違反により、失格となったため、ハートレーは2つポジションを上げて、9位となった。ただし、この日のトロロッソ・ホンダには実力で入賞できるだけの速さがなかったことを正直に認めていた。
「マシンが持っている性能を最大限発揮し、タイヤのマネージメントもうまくできたと思う。チームの戦略も悪くなかったし、メカニックもピットストップでいい仕事をしてくれた。でも、今日はルノー、フォース・インディア、ハースについて行くペースがなかった」(ハートレー)