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F1 ニュース

投稿日: 2018.12.29 11:00
更新日: 2018.12.30 08:10

【F1座談会企画(2)ドライバー編】大きく動いた2019年のドライバーラインアップ。“次世代スーパースター候補”を探せ

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F1 | 【F1座談会企画(2)ドライバー編】大きく動いた2019年のドライバーラインアップ。“次世代スーパースター候補”を探せ

 F1の2019年シーズンは、ご存知のようにドライバーラインアップに変更が相次いだ。ベテランドライバーの実質的なF1引退や、下位チームへの移籍、そして若手ドライバーの昇格やシート喪失など、例年になくサプライズな話題が多かったが、みなさん、2019年はどのドライバーが気になりますか?

 2018年シーズンを振り返る座談会企画の第2段では、王者ルイス・ハミルトンとメルセデスの内情や、ダニエル・リカルドとキミ・ライコネンの移籍の影響、さらにはホンダに現れスーパースター候補、という気になるテーマでお届けします。座談会の出席者はオートスポーツwebでもお馴染み、1987年よりF1の取材を行うジャーナリストの柴田久仁夫氏と、16年以上にわたって毎年全レースを現場で取材している尾張正博氏。さあさあ、ドライバー移籍の裏事情と2019年のイチオシを語り合いましょう。

■ボッタスの苦労を予想。シーズン途中でドライバー交代の可能性も?

──(MC:オートスポーツweb)2019年のドライバーラインアップはまた、面白そうな組み合わせが多くなりましたね。メルセデスとハース以外のラインアップが変わるわけですが、まずはそのメルセデスのチームメイトバトルについてどのように見ていますか?

柴田久仁夫(以下、柴田)「(バルテリ)ボッタスは大変だよね?(苦笑)」

尾張正博(以下、尾張)「(リザーブドライバーとしてエステバン)オコンがいることもあるけど、メルセデスはいつでもドライバーを交代させられる準備をしていると思う。トップ3チーム(メルセデス、フェラーリ、レッドブル)は勝つことしか考えていないし、人情とかそういうものはまったく無いから、切るときはスパッと切りますよ」

柴田「ボッタスはすごく良いドライバーだけど、致命的な欠点は、クルマが速くないと自身も速く走れないこと。ハミルトンにも全然勝てていないし」

尾張「ボッタスの特徴は、ブレーキングにあると思う。ハミルトンは直角コーナーが多くてビックブレーキングが必要なところ、路面のミューが浅いサーキットを苦手としているので、アゼルバイジャンはボッタスが唯一ハミルトンに勝てるサーキットだった。そういうところでボッタスは勝たなければならなかったけれど、今年はものすごく不幸だった(トップ走行中の終盤に、コース上に落ちていたパーツを踏んでタイヤバーストでリタイア)。その後、ロシアGPでは勝てるかと思いきや、ハミルトンにポジションを譲れという指示が出た。そうなるともう、それ以降はダラダラとしてちょっとかわいそうだったと思うな」

2018年F1第4戦アゼルバイジャンGP 首位を走行中にタイヤがパンクし、落ち込むバルテリ・ボッタス(メルセデス)

柴田「自分が交代させられるかもしれないと本人も十分にわかっているしね。しかし、もしボッタスが交代になったら、どこのチームに行くんだろう。行くとこないよね? もしかしてウイリアムズとか?」

尾張「どうでしょうね。先にお話ししたようにドライバーは孤独で戦っているから、チームからのサポートがあるのかどうか、チームは自分に満足しているのかどうかに敏感なもの。バーレーンはストップ&ゴーのサーキットだから、こういうところを得意とするボッタスは、予選でハミルトンを上回った。ところが決勝ではタイヤコンプレッサーが壊れていたので、彼はタイヤが冷え切った状態でレースをスタートしなければならなかった。つまり、チームもやらかしているということ。ボッタスはそういうのを乗り切ることができれば、まだわからないね」

──アゼルバイジャンでの不運に加えて、ボッタスはチームのミスでも優勝のチャンスを逃していたんですね。

尾張「ちなみにジェームス・ボウルズ(メルセデスのストラテジスト)が言っていたけれど、前半4戦はハミルトンが波に乗れていなかった。アゼルバイジャンGPは“棚ぼたの勝利”だったから、実質的な初優勝はスペインGP。スロースタートだったので、ハミルトンはタイトルを獲れなくてもおかしくなかったんだよね」

■ルクレールとガスリーの昇格は順当か。レースでのポジションアップがカギ


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