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F1 ニュース

投稿日: 2019.01.06 13:15
更新日: 2019.01.07 12:37

F1技術解説 フェラーリPU開発の軌跡(2):単一のインタークーラーに回帰しさらなる進化

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F1 | F1技術解説 フェラーリPU開発の軌跡(2):単一のインタークーラーに回帰しさらなる進化

 F1の開発はとどまるところをしらず、毎グランプリ、新しいパーツが導入されている。F1iのテクニカルエキスパート、ニコラス・カーペンティアーズが2018年に躍進したフェラーリのパワーユニットについて年代ごとに解説する。

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■2016年:さらなる躍進

 V6ハイブリッドが導入され3年目となる2016年には、エンジン後部にあったMGU-K(運動エネルギー回生システム)の搭載位置も変更された。ライバルたちと同様に、マシン左前方に置かれるようになったのだ(緑色矢印参照:MGU-Kから伸びるオレンジ色のケーブルはバッテリーに接続される)。

 一方でフェラーリは、独自のアイデアも忘れなかった。2016年仕様の独創的な点は、吸気冷却を2段階に分けたことだ。エンジン燃焼室に送り込まれる前の圧縮空気は、まず最初にギヤボックス真上に搭載された三角形のラジエターで冷やされる。その空気はそのままエンジンブロック左側に取り回された、かなりボリュームのあるパイプを通ってふたつ目のインタークーラーへと向かう。

 こちらは四角形の形状で、エンジン前部に正対し、やや傾けて搭載されている。そのスペースを確保するために、オイルタンクは極力狭く、なおかつ中心から右にずらすレイアウトを取らざるを得なかった。

 この設計変更は、2014年以来続いていたVバンク内側に1基のインタークーターを置く形式からの決別だった。しかしこれも、わずか1年の寿命で終わる。

フェラーリ製パワーユニット 2016、2017
フェラーリ製パワーユニット 2016、2017


この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

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