トロロッソ・ホンダのアレクサンダー・アルボンは、グランプリ史上ふたり目のタイ国籍のF1ドライバーとなることを誇りに思っている。
イギリス人の父とタイ人の母との間に生まれ、ロンドンで育ったアルボンだが、彼の国籍はタイ。F1では、彼の前にタイ国籍のドライバーとしてレースに出場したのは、1950年にマセラティのワークスチームからデビューしたプリンス・ビラだけだ。
アルボンは、「タイ人のドライバーになるというのは、僕にとっては重要な契約だ」と語った。
「タイ人が最後にF1でレースをしてから長い時間が経っているけれど、みんなが誇りに思ってくれることを願っている」
「数年前には、タイでF1を開催するという話があって、F1を開催できるサーキットの用意もあった。タイでレースができれば、素晴らしいものになるだろう」
「2020年には、ベトナムがカレンダーに加わる。少なくとも僕にとってはホームレースに近いものになるだろう。そう思いたい」
「タイでは、モータースポーツがより大きなものになってきている。今年はその流れをF1に向けてほしいと考えている」
彼の言う通り、タイでは2014年にブリーラムのサーキットがオープンし、2018年には初めてMotoGPが開催された。それゆえ、いつの日かタイでF1を開催することもできるかもしれない。
またアルボンは、タイ王室に敬意を込めて、2019年に使用するのヘルメットのカラーリングを決めたのだという。
「タイでは、王室に対して大きな敬意が払われる。ラーマ9世は、最も尊敬された人物のひとりだった」
「ラーマ9世はたくさんのチャリティ活動を行ったり、労働者階級に向けて多くの取り組みを行ったけれど、2016年に亡くなった。だから僕は、自分のヘルメットに数字の『9』をタイ語で書くことにした。『9』は彼のシンボルのひとつでもあるからね」
「(ヘルメットについて)そのほかにタイと関係あることといえば、自分の名前と一緒にタイの国旗をデザインしている」