事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を『F1速報』から依頼を受けた調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。
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イギリスによる“合意なき欧州連合からの離脱”の可能性が高まり、複数のF1チームに動揺が広がっている。現在イギリスに本拠地を置く7チームはいずれも多数の外国籍スタッフを抱えているほか、トロロッソ・ホンダでさえ、風洞設備のあるイギリスのバイチェスターで働く100人を超すスタッフのほとんどがイギリス以外の国籍なのだという。
メルセデスF1代表のトト・ウォルフは、“合意なきブレグジット”について、「各F1チームにとって大きな混乱要因だ」と非難し、さらに以下のように続けた。
「我々のチームでは約20の異なる国籍を持つ人々が働いており、その多くがEU(欧州連合)諸国の国籍保有者だ。合意なきブレグジットあるいは単なるブレグジットのどちらになるにせよ、その結果我々の業界がどういう影響を受けるのか、現時点では不透明だ。これは、私に言わせればイギリスで最も重要な産業のひとつであるF1に深刻なダメージを与えるものだ。繰り返しになるが、これは大きな混乱要因に他ならない」
一方、レッドブルF1代表のクリスチャン・ホーナーは、事態を落ち着かせるためかこう発言している。
「ブレグジットが各領域にどういう影響を及ぼすものか、明確に分かっている人はほとんどいないだろう。つまり、今騒いでみてもあまり意味がない。モーターレースはイギリス経済にとって非常に重要であり、私としては業界の利益が保護されることを望むだけだ」
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