第1回バルセロナ合同テストの4日間が終わり、レッドブル・ホンダの走りとラップタイムに物足りなさを感じる向きは多いかもしれない。
結局、ピエール・ガスリーがドライブした最終日もトップであるルノーのニコ・ヒュルケンベルグから1.387秒差の計14台中11位。レッドブル・ホンダの名前がタイムシートの上位に来ることはなかった。
この日も朝一番は空力テストに使い、左リヤタイヤ前方のサイドポッドにかなり大型の気流センサーを装着してコークボトル部周辺の気流データを収集。コントロールラインを通過することなく、1周ずつピットインを繰り返してセッティングを変えながらデータを収集していった。
1時間が過ぎたところでようやく本格的な走行を開始し、ピレリのC3タイヤ(※C1タイヤが最もハード、C5が最もソフト)を履いてセミロングランで52周まで周回を重ねていった。摩耗とグリップ変化の少ないC3タイヤは、車体側のセッティングを変えながらその違いを見るのに最適なタイヤだからだ。
この日はテスト前半の最終日とあって、ランチブレイク前の12時台には多くのマシンがC5やC4タイヤを履いてタイムアタックを行なったが、レッドブル・ホンダはただ淡々と走り続けた。そのため午前を終えた段階で52周を走りラップタイムは1分19秒495で10台中7位。
午後に入ってもC3タイヤのままロングランを続け、146周まで周回数を伸ばしたが、やはりセッション終了直前のアタックにも参加せず、ロングランの中で出た1分18秒780で14台中11位のタイムで終えた。
前半2日間はマイレージを稼いで信頼性確認を行なうことに主眼を置いていたレッドブル・ホンダは、後半2日間で様々なセッティングでデータ収集を行ない、RB15のセッティングと開発をどの方向性へ進めていけばどのような性能とマシン特性が引き出せるのかということを徹底的に分析していっているところだ。