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F1 ニュース

投稿日: 2019.03.05 12:57
更新日: 2019.03.09 13:27

フェラーリ、ベッテルも高評価を下した正常進化型のSF90で王座奪回へ/F1合同テスト総括(1)

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F1 | フェラーリ、ベッテルも高評価を下した正常進化型のSF90で王座奪回へ/F1合同テスト総括(1)

 スペイン・バルセロナで行われたF1プレシーズンが終了し、3月15日~17日に開幕するF1オーストラリアGPを待つのみとなった。連日のテストを終え各チームの仕上がり具合が気になるところ。果たして2018年シーズンから勢力図は変わるだろうか。今回はピックアップした5チームの展望を紹介していく。第1回は王座奪還を目指すフェラーリだ。
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セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)

 2回にわたって行われたF1プレシーズンテストのデータから浮かび上がってくるのは、少なくともこの時点で、2019年最速ランナーはフェラーリの新車「SF90」であるということだ。

 テスト最終日、ピレリが持ち込んだもっとも軟らかいコンパウンドタイヤC5を履いたタイムアタック合戦は、セバスチャン・ベッテルがわずか1000分の3秒、王者メルセデスのルイス・ハミルトンを抑えた。この日にベッテルがマークした1分16秒221は、テスト期間中の全体ベストでもある。

 ただ、このベッテルのベストがSF90最速説の根拠とはならない。ハミルトンとの差は1000分の3秒しかなく、両者がアタックした時間帯も異なっていた。つまり路面温度等のコンディションは同一のものではなく、1000分の3秒の差はどちらにも転ぶ。

シャルル・ルクレール(フェラーリ)
シャルル・ルクレール(フェラーリ)

 SF90は前年までのマシンの正常進化型だ。コンセプトは継承しつつ、ボディワークをさらにスリム化。また塗装までを見直すなどして、各部の軽量化が徹底的に図られた。ただ、新空力規定への対応で、フロントウイングの変化が目を引く。2019年シーズンから翼上の補助的装備が禁止となり、翼端板が1枚化、そして幅が拡張されたフロントウイング。SF90はフラップの左右両端、後方にタイヤがある位置が下がっている。

 F1においてフラップとは気流を跳ね上げてダウンフォースを発生させる装備だが、フェラーリが採ったこの手法はタイヤ下に空気を引き込もうというものだ。タイヤが発生する乱流との干渉を抑制する意図だろう。似た処理は、アルファロメオやトロロッソ・ホンダらにも見られる。

■メルセデスに対しレース距離換算で16.5秒の差か


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