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F1 ニュース

投稿日: 2019.03.08 11:10

アルファロメオF1、シーズン中の開発で中団チームをかきまわす存在となれるか/全チーム戦力分析(4)

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F1 | アルファロメオF1、シーズン中の開発で中団チームをかきまわす存在となれるか/全チーム戦力分析(4)

 第2回F1バルセロナテストを終えて、徐々に新車の実力が明らかになってきた。今回はF1開幕戦オーストラリアGPに向け各チームの実力を数値化して分析。第4回目はアルファロメオ・レーシングだ。
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■アルファロメオのチーム戦力
100点満点中71点
■テストでの最速タイム
8番手/10チーム中 1分17秒239(ライコネン/C5/3月1日午前)
■予想される本来の実力
9番手/10チーム中 1分17秒0(トップとの差+1.5秒)
※トップチームがアタックした場合、1分15秒500のタイムが出ると仮定
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 2019年入って『ザウバー』からチーム名を変更して、再スタートを切ることとなった『アルファロメオ』。ザウバーがF1に参戦を開始したのが1993年だから、25年間の歴史に幕が下ろされたわけである。

 ただし、チームのファクトリーはザウバー時代と変わらず、スイス・ヒンウィルにあり、スタッフの多くはザウバー時代のエンジニアやメカニックで、チーム代表のフレデリック・バスールは今年が3年目のシーズンとなる。また新車の名前はC38とザウバー時代に愛用されていた『C』のイニシャルが継続された。これはチームの創始者であるペーター・ザウバーの妻、クリスティーヌ(Christine)のイニシャルだ。

 ただし、アルファロメオがフェラーリ同様、フィアット傘下ということで、フェラーリとの関係は深くなった。2018年の春までフェラーリでチーフデザイナーを務めていたシモーネ・レスタが、シーズン途中でチームに合流。2019年用の開発を指揮していた。

 さらに例年、テスト会場で行なっていたシェイクダウンを、今年はフェラーリのプライベートコースであるイタリアのフィオラノで行うという厚遇ぶり。ステアリングを握ったのは、2018年までフェラーリに在籍し、フィオラノをよく知るキミ・ライコネンだった。

 そのシェイクダウンで、大きな注目を集めたのがユニークなフロントウイングだ。通常、フロントウイングのフラップは中央から両端に行くにしたがって幅が増して、大きな羽のような形状となるのだが、アルファロメオの新しいフロントウイングは逆に、両端へ向かって細くなり、翼端板付近がぽっかりと空いたデザインとなっていた。これはフロントタイヤ周辺で発生する乱流を吹き飛ばすためのアイディアで、これをアウトウォッシュ効果という。

 ただし、アウトウォッシュは後続車にとっては新たな乱流となり、それがオーバーテイクを阻害している要因になっていることから、FIAは今年フロントウイングのサイズと形状に関して新しいレギュレーションを導入した。しかし、F1の優秀なエンジニアたちはレギュレーションの変更が変更されるたびに抜け道を見つけてきた。今回のアルファロメオのユニークなフロントウイングも、その類のアイディアである。

■懸念点は搭載しているフェラーリPUが昨年型の可能性も


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