レッドブル・ホンダの2019年開幕戦オーストラリアGPがスタートした。ホンダとしては2008年(ホンダレーシング、スーパーアグリ)以来となる2チーム4台体制となる。そのため、2019年からホンダはチームごとにチーフエンジニアを置くことにした。レッドブルはデビッド・ジョージが担当し、トロロッソのチーフエンジニアは副テクニカルディレクターの本橋正充が兼務する。このふたりを田辺豊治F1テクニカルディレクターが統括する形だ。
ドライバーごとに担当するパワーユニット(PU/エンジン)パフォーマンスエンジニアとシステムエンジニアのふたりも、2倍に増えた。
昨年トロロッソでピエール・ガスリーを担当していた湊谷圭祐エンジニアとシステムエンジニアを務めていた庄司圭輔がレッドブルで再びガスリーの担当となり、マックス・フェルスタッペンの担当には今年から新たに現場を担当するスタッフが就いた。昨年トロロッソでブレンドン・ハートレーを担当していたクリストファー・ライトとシステムエンジニアを担当していた宮本晃成がトロロッソに残り、新たにレースチームに加わった現場スタッフとともに、本橋正充の下でトロロッソの2台を担当する。
増えたのはスタッフの数だけではない。走行によって得られるデータ量もプレシーズンテストから2倍となった。
「1チームから2チームに供給数が増え、データ量も2倍になりました」と副テクニカルディレクターの本橋は語った。
当然、そのデータ処理をするスタッフ数も増えた。だが、それはホンダにとって、貴重なデータとなる。
「クルマによってエンジンの運転領域が違うだけでなく、ドライバーもそれぞれドライビングが違うので、それによっても得られるデータの質が変わります。いままでわれわれが気づかなかったことも多々あり、いい経験になっています」
2チーム4台体制は、ホンダとしては大きなメリットになっている。