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F1 ニュース

投稿日: 2019.04.30 12:25

ライバルを寄せ付けないメルセデス、4戦連続1-2の鍵はチームにそなわる挽回能力【今宮純のF1アゼルバイジャンGP分析】

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F1 | ライバルを寄せ付けないメルセデス、4戦連続1-2の鍵はチームにそなわる挽回能力【今宮純のF1アゼルバイジャンGP分析】

 2019年F1第4戦アゼルバイジャンGP、今年は全く荒れずに終わった決勝レースで、メルセデスのバルテリ・ボッタスがポール・トゥ・ウィン。フリー走行から着々と準備を整えるメルセデス陣営の底力を、F1ジャーナリストの今宮純氏が振り返る。

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 完全無欠なメルセデス――。開幕から毎戦、まざまざと強さを見せつける彼らの勝ちパターンに、そう言わざるを得ない。F1第4戦アゼルバイジャンGPもまた“1-2フィニッシュ”、初日の出遅れを挽回してみせた4戦連続の圧勝、進撃は止まらない。

 昨年からの戦績を加えると“6連勝”、現在ダブル上位入賞を16戦つづけている。これまでは、フェラーリとの「2強時代」と言われていたが今シーズンはメルセデス1強になりつつある。記録的にもそう言える。ちなみに1952年開幕から圧倒的な“1-2フィニッシュ”を6戦つづけたのはフェラーリ(全7戦・F2規定シーズン)。それに迫る強さを見せるのが現代のメルセデスである。

2019年F1第4戦アゼルバイジャンGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2019年F1第4戦アゼルバイジャンGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)

 いまのメルセデスの強さはチーム組織にそなわる挽回能力にあるのだろう。ここでもバーレーンGP再現のようにフェラーリのルクレールに先行され、ストレートでも低速コーナー区間でも対抗できずにいた。最後の土曜フリー走行になっても1分41秒台で1-2を占めたフェラーリ勢に対し、ふたりとも1分43秒を切れずマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)にも抑えられた。

 5番手ルイス・ハミルトンは何度もブレーキングでエスケープに逃げ込み、懸命にリミットを把握しようとしているのが見てとれた。中国GPで彼は「ドライビング・スタイルを変えていった」と明かしたが、自分で課題を見つけ出すと躊躇せず自己修正を試みる。同時に担当エンジニアたちとセットアップをリセットしながら、速さを掘り起こす作業に没頭していく。旧市街のセクター2タイムが劣るからダウンフォース・バランスをリヤ寄りにシフト、それによってセクター1と3がどう変わるのか。17ラップの間に確認走行を実行、ひたすらリミットを探っていた。

■バルテリ・ボッタスもフリー走行でリミットを探る


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