開幕3戦で連続入賞し好調な走りを見せるトロロッソ・ホンダ。F1第4戦アゼルバイジャンGPでは、惜しくも入賞できなかったものの、2018年のときのようなレース中の慌ただしい雰囲気はない。トロロッソを担当しているホンダ本橋正充F1チーフエンジニアに現在のチーム状況を訊いた。
————————-
──今シーズンは開幕戦から3戦連続で入賞。調子がいいですね。
トロロッソ担当、ホンダ本橋正充F1チーフエンジニア(以下、本橋CE):今年は空力に関するレギュレーションが変更されて、少し心配していたんですが、それを逆手にとって、チームがうまく対応してきたようです。
その結果、クルマの性能自体が昨年に比べて上がってきて、セットアップが決まれば、ライバル勢としっかりと戦えています。だから、開幕戦のオーストラリアGPから、ここまでのところ、どのサーキットへ行っても安定していい戦いができていますね。クルマの進化が大きいように思えます。
──その調子はアゼルバイジャンGPでも続きました。昨年のアゼルバイジャンGPでトロロッソの予選は17番手(ピエール・ガスリー)と19番手(ブレンドン・ハートレー)。ガスリーの17番手は、直前を走行していたチームメイトが単独事故でスローダウンしたため、それを避けようとしてオーフオフしたものだったとはいえ、今年の予選はダニール・クビアトが6番手、アレクサンダー・アルボンも13番手と昨年を大きく上回りました。クビアトの6番手はチームとしても今シーズン初めての予選Q3進出です。
本橋CE:アゼルバイジャンGPは金曜日からクルマの仕上がりが良く、非常にコンペティティブな戦いができていたと思います。バクー・シティ・サーキットは長いストレートが後半にあり、そこでストレートでの競争力があったのが、その主な要因だったと思います。アルボンはうまくまとめられずに13番手に終わりましたが、2台そろってQ3に進出するポテンシャルはあったと思います。