2019年F1第6戦モナコGP決勝は、メルセデスのルイス・ハミルトンが優勝を飾った。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは4位、ピエール・ガスリーは5位入賞を果たしている。
5月26日現地時間午後3時10分、モナコGPの決勝が行なわれた。雨の予報もあった日曜だが、朝のうちに時折小雨がパラつく程度で午後は晴れ間も出る天候になり、気温は22度、路面温度は33度というコンディションになった。決勝前にはニキ・ラウダを追悼し全ドライバーが赤いキャップを被って黙祷を捧げた。
予選で他車の進路妨害をしたガスリーとアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)は3グリッド降格ペナルティを科され、ガスリーは8番グリッド、ジョビナッツィは18番グリッドからのレースとなった。
Q3進出組は全車がソフトタイヤ、11番グリッド以下はロマン・グロージャン(ハース)とアルファロメオ勢だけがソフトタイヤでそれ以外はミディアムタイヤを履く逆の戦略を採ってきた。
スタートでポールポジションのハミルトンはホールショットを奪うが、2番手バルテリ・ボッタス(メルセデス)はやや加速が鈍くフェルスタッペンがインに並びかける。しかしターン1ではなんとか前に出て2番手を守り切った。
後続もグリッド順に4番手セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)、5番手ダニエル・リカルド(ルノー)、6番手ケビン・マグヌッセン(ハース)という順で、ガスリーがターン1でダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)を抜いて7番手に浮上。
カルロス・サインツJr.(マクラーレン)もクビアトの前に出る。10番手にはアレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)が続いた。
15番グリッドのシャルル・ルクレール(フェラーリ)は1周目で13番手まで順位を上げ、その後も前走車たちに対してアグレッシブな走りを仕掛けていく。
ハミルトンはファステストラップを連発して2番手ボッタスを引き離そうとするが、ボッタス以下もこれに付いていく。しかし5番手リカルドは1周あたり3秒近く遅いペースで上位勢との差を広げられてしまう。
ルクレールは7周目にラスカスでグロージャンのインに飛び込みパス。翌8周目には同じようにニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)のインに飛び込むが今度は接触しイン側のガードレールに右リヤを引っかけてスピン。
これでグロージャンに再び先行を許したうえ、翌周には右リヤがパンクしてしまう。諦めないルクレールはほとんどペースを落とすことなく走り続け、裂けたトレッドやタイヤから出たワイヤーがボディを激しく叩いて壊し、破片をまき散らしながらピットに戻った。
コース上に出たデブリ処理のためセーフティカー導入となり、上位の各車が続々とピットイン。ここでフェルスタッペンが僅かにボッタスの前で戻って2番手を奪い取る。
しかしフェルスタッペンの発進タイミングは危険リリースの疑いで審議対象となったほか、ピット出口手前ではボッタスと僅かに接触し「彼は僕を壁に押しやった」と指摘された。これに対しスチュワードはフェルスタッペンに5秒加算ペナルティを科した。