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F1 ニュース

投稿日: 2019.06.16 07:30
更新日: 2019.06.16 16:07

パワーだけではない、低・中速コーナーのバランス不足がカナダGP低迷の一因か/トロロッソ・ホンダF1コラム

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F1 | パワーだけではない、低・中速コーナーのバランス不足がカナダGP低迷の一因か/トロロッソ・ホンダF1コラム

 F1第6戦モナコGPで今シーズン初のクリーンな週末を戦い抜いたトロロッソ・ホンダは、その2週間後に超低速のモナコとは真逆の高速戦となる第7戦カナダGPに挑むことになった。

 壁に囲まれた公道サーキットであることは共通しているが、コース特性も速度域もあまりに違う。F1ルーキーのアレクサンダー・アルボンにとってはここもまた初体験のサーキットだ。

「レッドブルのシミュレーターで数日間走ってきたけど、普通の市街地サーキットとは違う印象だったね。もちろんマージンは残して走らなければいけないけど、コンクリートウォールに囲まれているというのはそれほど意識しないんだ。縁石の使い方などはトリッキーだしオールドスクールなサーキットだね」

2019年F1第7戦カナダGP アレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)
2019年F1第7戦カナダGP アレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)

 走る前はそう話していたアルボンだったが、実際に走ってみるとそのスピードの速さがウォールの恐怖感を増幅させた。

「一番の違いはウォールだ。シミュレーターにはリセットボタンがあるから気にしないけど、実際に走ってみると感覚は全然違っていた。シミュレーターではアドレナリンも出ないし恐怖もないし汗すら掻かないんだけど、実際に走ると全然違う。全開でプッシュしているとは言ってもシミュレーターでのドライビングと比べるとマージンが残ってしまっていたりするんだ。ついつい最終コーナーのウォールからは離れて走ってしまったよ(笑)」 

 金曜は路面が極めてダスティでグリップレベルが低かったこともあり、トロロッソ・ホンダは2台ともに苦戦を強いられてしまった。

 しかし金曜の夜の間にファクトリーでデータ分析を進めマシンセットアップを煮詰めたことで、土曜には見違えるようにフィーリングが向上した。これも昨年までのトロロッソには少なかったことで、チームとしての成長を窺わせる事実だった。

 しかしアルボンはQ2のアタックラップでミスを犯し、最後はケビン・マグヌッセン(ハース)のクラッシュで赤旗終了。ダニール・クビアトもQ2で敗退して久々にQ3に進めない予選となってしまった。

「昨夜の間にマシンをオペレーティングウインドウに入れるという点ではとても良い仕事ができていたから、この結果にはガッカリだよ。Q3進出は可能だったはずだよ。最後のアタックの前に車重計測に呼ばれたことでアタックラップに向けた準備に少し妥協を強いられてしまったんだけど、それよりも大きかったのはあまりに多くのミスを犯してしまったからだ。ターン10でミスを犯し、その影響で残りも駄目になってしまった。Q1でもトラフィックのせいで1周しかアタックできなかったんだけど、Q2ラップよりもそっちの方が良かったくらいだからね」

 アルボンはそう語るが、クビアトは「差はコンマ数秒とはいえQ3はちょっと射程圏外だったと思う」と異なる見解を示した。


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