過去にF1でさまざまなスポンサーシップ契約をまとめた経験を持つザック・ブラウンが、現在の職を退くことが明らかになり、彼がF1の新オーナーとなるリバティ・メディアで商業関係の上級職に就くのではないかとの推測が持ち上がっている。
スポーツおよびエンターテインメント部門のマーケティングサービスを提供するCSMスポーツ&エンターテインメントのグループCEOを務めるブラウンが、今年末に退任することが発表された。
ブラウンが1995年に設立したジャスト・マーケティング・インターナショナルグループは、世界最大のモータースポーツ・マーケティング・エージェンシーに成長、2013年にCSMに買収され、チャイム・コミュニケーションズのスポーツ&エンターテイメント部門となった。
ブラウンは、チームやF1に新しいスポンサーを持ち込んだ実績を持つ。たとえば、ウイリアムズとマルティーニ、フェラーリとUPS、マクラーレンとジョニーウォーカー、そしてF1グループとUBSとのスポンサー契約などだ。この経験から、彼がF1の商業部門の上級職に就く有力候補として浮上してきた。
今月初め、アメリカのメディア関連会社であるリバティ・メディアが、F1株式の買収手続きをスタートしたことを発表した。21世紀フォックス社の副会長を務めるチェイス・キャリーがF1の新会長に就任、バーニー・エクレストンがCEOのポジションを維持することが明らかになっている。
キャリーは今後、優秀な人材を集めて、上層部のポストに据えるのではないかと考えられている。
F1の新オーナーは、今後の成長が見込める領域、例えばデジタルメディアや北米を含めた主要な地域での発展や成長を目指す意向であり、キャリーはそのための人材集めを行おうとしているようだ。
シンガポールGPでキャリーは「私は事業を経営すること、バーニーたちと働く適切なチームを整備することについてきちんと理解している」と述べた。
エクレストンがF1グループのCEOの座にとどまることは確定している一方で、キャリーは、発展可能と思われる領域を速やかに確立し、自身が述べている目標を実現するためのチームを立ち上げたいと考えている。
この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています