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F1 ニュース

投稿日: 2019.07.16 12:03
更新日: 2019.07.16 12:04

これぞ最高峰のF1。コース全域を使った限界バトルで大観衆を沸かせた前半戦のベストグランプリ【今宮純のイギリスGP分析】

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F1 | これぞ最高峰のF1。コース全域を使った限界バトルで大観衆を沸かせた前半戦のベストグランプリ【今宮純のイギリスGP分析】

 2019年F1第10戦イギリスGPは、メルセデスのルイス・ハミルトンが地元イギリスGP最多6勝目を飾った。F1ジャーナリストの今宮純氏が週末のレースを振り返る。
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大観衆で盛り上がった2019年F1第10戦イギリスGP
大観衆で盛り上がった2019年F1第10戦イギリスGP

 すべてのコーナーで『バトル・オブ・シルバーストーン』が見られた第70回目のイギリスGP。マゴッツ~ベケッツ~チャペルで、コプスで、ストウで、クラブで、ブルックランズで……。

 各コーナー・スタンド席、芝生・自由席は老若男女でいっぱい。新記録35万1000人の大観衆が盛り上げ、メルセデスのルイス・ハミルトンがさらに活気づけた第10戦、これぞ伝統のグランプリ――。

2019年F1第10戦イギリスGP ダニエル・リカルド(ルノー)
2019年F1第10戦イギリスGP ダニエル・リカルド(ルノー)

 コーナーごとにポジションが入れ替わり、順位がめまぐるしく変わった。「空力(乱流)の影響で接近戦ができない」、「オーバーテイクはDRSがあっても難しい」、「パワーユニット(PU/エンジン)時代になってペースをセーブしなくてはならなくなった」、「だからF1は退屈なパレード」……。そうした意見や批判、見方をくつがえすような、スピーディーでハードなレーシングが戻ってきた。

 コース上でやってもいいプレー、やってはいけないプレー。それは最高峰F1なのだから本来、卓越したグランプリ・ドライバーたちのコクピットでの判断にゆだねられていた。カナダGPから続いて起きたペナルティ問題、競技後のスチュワートのジャッジをめぐる論議からひとまず、新たな方向性が示されたようだ。オーストリアGPでの首位攻防“フェルスタッペン対ルクレール戦”の後、21歳のふたりはこう言った。

「あのプレーが許されないのなら、F1でレースする意味はない」とフェルスタッペン。

「一貫性に欠ける裁定が問題なんだ。これからは自分のやり方でレースを戦うことにする」とルクレール。

 弱冠21歳のふたりはいわば大学生世代でも、カート時代からの『レース人生経験』は長い。きっぱりとした発言は傾聴に値するもので、F1界をしきる大人たちへのメッセージと個人的に受けとめた。すぐ近い未来にきっとふたりがこのスポーツを担うことになるだろう。


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