事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を『F1速報』から依頼を受けた調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。
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リッチ・エナジー社をめぐる物語が新たな、そして劇的な展開を見せた。物議を醸してきたウイリアム・ストーリーCEOが会社を離れ、代わりに同社の経営権を握った株主たちによってライトニング・ボルトという新しい社名が登記されたのだ。
今のところ、ハースF1チームは黒と金のカラーリングにリッチ・エナジーのロゴを継続するつもりのようだ。だがサマーブレイクが終わり、この奇妙な会社の今後進む方向が明らかになった時点で、仮に彼らが製造しているエナジードリンクの商品名もライトニング・ボルトになると分かれば、ジーン・ハースがオーナーを務めているF1チームのマシンは、その外観を変更することになるのだろう。
しかし、経営権を掌握したのがまともなビジネスマンたちのようなので、毎年2000万ユーロ(約24億1000万円)もの資金をF1につぎ込むにはほど遠い様相を呈している同社が、2020年もハースのスポンサーを続けられるなどということは考えにくい。
■ホッケンハイム・リンクが生き残る道
長年にわたりF1ドイツGPの開催コースであるホッケンハイム・リンクにとって、リバティ・メディアが土壇場で考え直して契約の1年延長というオプション権を行使しないかぎり、今年がその最後の主催レースとなる可能性が高い……
■土壇場で残留の目途がたったメキシコGP
地元筋によれば、メキシコGPは2020年からの5年間も、F1カレンダーに残留することが決まりそうだという……