マックス・フェルスタッペンととレッドブル・ホンダにとって、初ポールを獲得したF1第12戦ハンガリーGPの決勝レース。終盤まで首位を守ったものの、メルセデスが捨て身の作戦で逆転を喫し、ポール・トゥ・ウィンとはならなかった。その事実には「悔しい思いしかない」と、山本雅史マネージングディレクターは言う。
しかし同時に、「レッドブル・ホンダとマックスの組み合わせは、メルセデスとルイス・ハミルトンに対し、少なくともハンガリーでは互角の戦いができた。そのことには、強い達成感を感じました」と、誇らしく語るのだった。
――初ポールを獲得したものの、ポール・トゥ・ウィンとはなりませんでした。ハンガリーGP、山本さんにとってはどんなレースでしたか。
山本雅史マネージングディレクター(以下、山本MD):まずはマックスにとっては、初ポール。ホンダにとっても、復帰後初ポール。それはとても、よかったですね。予選一発は速さの証明ですから、そこで一番を取れたことは、前半戦の締めくくりとしては最高の結果だったと捉えています。もちろんパワーサーキットではないという、有利さはありましたが。
そしてレースに関しては、これまでの2勝はいずれもマックスがスタートを失敗していた。それで冗談で、「失敗した方がいいんじゃないの」と、クリスチャン(・ホーナー代表)とも言っていたくらいなんですよ(笑)。
それが今回は、きっちりトップで1コーナーを抜けて行った。それは事前ミーティングでも、絶対に達成すべきことの第一に挙げていた。そこまでは、うまく行っていたんですね。
その後は2秒くらいの間隔を開けてレースをしていて、さすがマックスという感じで進んで行った。そして途中からはメルセデスとレッドブルの、戦略の一騎打ちという感じになりましたよね。
言い換えると、チームの総合力の戦いになった。タイヤをうまく持たせるマックスか、タイヤを換えて猛追するハミルトンか。僕らもハラハラしましたけど、お客さんにとってもすごく面白いレースだったと思います。