2020年のF1カレンダーについて検討が続くなか、チーム側が史上最多の1シーズン22戦に開催数が増えることに同意したようだ。その場合、使用できるパワーユニット(PU/エンジン)の数を増やすかどうかが争点になっていたものの、メルセデスのチーム代表トト・ウォルフによれば、基数を増やさない見通しだという。
F1オーナーのリバティ・メディアは、来季22戦を開催したい考えであり、CEOのチェイス・キャリーが各チーム代表にこれについての意見を求めた。ハンガリーGPの金曜記者会見でこれに関して聞かれたチーム代表たちは、条件つきで22戦の開催を支持すると発言した。
チームボスたちが問題にしていたのは、スタッフにさらに負担がかかることと、パワーユニットの基数制限を変更するかどうかだ。
2019年F1規則では、21戦のなかで6エレメントのうちICE(エンジン)、MGU-H、ターボチャージャーは3基に、エナジーストア、コントロールエレクトロニクス、MGU-Kは2基に制限され、それを超えるとグリッド降格ペナルティを科される。シーズン22戦に増えることで、制限基数を増やすべきであるという意見と、現状を維持するべきだという意見の両方が見られた。
パワーユニットの基数が増えることでコストが増加するという懸念を示す者もいるが、レッドブル・レーシングのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、パワーユニットの追加を認めるべきであると主張、一方でF1テストの機会を減らすことを提案した。
「商業権所有者から、来年は22戦になる可能性があると言われ、これに賛成するかと聞かれた。基本的には答えは『イエス』だ。だが、他の活動のことを考慮する必要がある。現在と同じ量のインシーズンテストを行う必要があるのか。プレシーズンテストはどうなのか、という問題だ」とホーナー。
「また、22戦目が開催される場合、大部分のチームが4基目のエンジンを使用し、ペナルティを受けることになる。そうであれば、コンポーネントの数を増やすことが理にかなっている」
「1戦増やした上で、エンジンやコンポーネントを3基でシーズンを乗り切れというのは、無理な相談だ」