メルセデスF1チーム代表のトト・ウォルフは、ライバルたちがメルセデスを急速に包囲してきており、チームがF1におけるアドバンテージを維持するためには、新たな道を探り出す必要があることを認めた。
ウォルフは、最近レッドブルがホンダとの新たな提携によってパフォーマンスを増強させていることと、ストレートスピードにおいてフェラーリがアドバンテージを持っていることが、かつてないほどにメルセデスにプレッシャーを与えていると述べている。
「それは我々が、ある意味でチームを改革しなければならないことを示しているし、私はこのことを非常にポジティブな挑戦だと見ている」とウォルフはサマーブレイク前に、『Crash.net』のルーク・スミスの記事で語っている。
今シーズン、メルセデスはフェラーリに対抗するためにダウンフォースとコーナリングスピードに焦点を置くという賭けに出た。
だがウォルフは、レッドブルがエンジンパートナーを切り替えてから、これほど早く新たな挑戦を仕掛けてくるとは予想していなかったと認めた。
「レッドブルのシャシーは常に最高なものだったし、今でもそれは変わらない。そしてホンダは昨年から今年で大きな一歩を踏み出している。彼らを称賛すべきだ」とウォルフは語った。
「そうした状況をF1のために喜んでいる。なぜならホンダが強力であることはF1にとっても競争にとっても良いことであるからだ」とウォルフは主張する。
「4番目のパワーユニットサプライヤーが競争力を持っているとしたら、それは我々全員にとって全体的にポジティブなことだ」
ハンガリーGPでレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンにポールポジションを奪われたことは、チームにとって大きな衝撃だった。ドライバーのバルテリ・ボッタスは、このことはメルセデスが努力を倍増させるモチベーションになると語り、ウォルフもそれに同意している。
「彼はまったく正しい」とウォルフは語り、2014年から5年連続でコンストラクターズチャンピオンを獲得してきたからといって、2019年もチャンピオンになれるという保証はないと付け加えた。
「我々は順調な勝利の流れに乗っていたが、今ではいっそう激しくプッシュする必要があるのではないかと感じている」とウォルフは認めた。
「他のチームが追いついてきている。レベルを維持して基準となることよりも、追いつくことの方が簡単なのだ」
「これまでに、誰も6年連続でコンストラクターズおよびドライバーズ選手権タイトルを獲得していないのには理由がある。なぜならそれは簡単なことではないからだ」
「そのことは我々の誰もが分かっていると思う。だが我々はトップに留まるために、さらに激しく、うまいやり方でプッシュしなければならない」とウォルフは語る。