シャルル・ルクレールはベルギーGPでF1キャリアにおける初優勝を、そして続くイタリアGPで2度目の優勝を飾った。フェラーリは、スパとモンツァの高速で流れるような構成のコースで高い競争力を発揮した。しかし、ダウンフォースが不足しているフェラーリには、低速コーナーが多いシンガポールの市街地コースは分が悪そうだ。
「ベルギーとイタリアではポジティブな週末を過ごすことができたが、シンガポールでのレースはデータ上、僕たちと相性が良くなさそうだ」とルクレールは語った。
「コースレイアウトが全く違う。多くの低速コーナーがあり、ストレートが少ないんだ。僕たちにとってより難しい週末になるかもしれない。でも好結果を出すために全力を尽くすよ」
チームメイトのセバスチャン・ベッテルも「ここでは最大のダウンフォースが必要だ」と警戒しているが、個人的には大好きなコースだという。
「スパ・フランコルシャンとモンツァの後で、僕たちは全く異なるコースに向かう。僕はシンガポールのコースを本当に気に入っている。バンピーな市街地コースで、ミスを犯す余裕はない。そして照明の下を走る数少ないレースのひとつだ」
フェラーリはシンガポールにいくつかマシンのアップデートを持ち込むと、チーム代表のマッティア・ビノットは述べている。
「2勝を挙げ、チームもティフォシも、気分良く2連戦を終えることができた」とビノット。
「しかし現実にはこれらの勝利はすでに過去のものだ。我々はシンガポールが新たな挑戦を投げかけてくるだろうことを十分に承知している。ここのコースレイアウトは我々のマシンが他のコースほどには強さを出せないものだ」
「ライバルとの差を縮めるための努力の一環として、我々は圧倒的に低速コーナーの多いこのコースに、いくつか新パーツを投入する」
だがシンガポールGPは何が起きるか分からないレースでもある。2017年には、ベッテルとレッドブルのマックス・フェルスタッペンがフロントロウを獲得したが、レーススタート直後の1コーナーで、当時フェラーリに所属していたキミ・ライコネンを含む3台が絡むアクシデントが発生、3台すべてが0周でリタイア、メルセデスのルイス・ハミルトンが優勝を飾った。
「このレースではこれまで様々なことが起きるところを目にしてきた。だから最終的な結果を予測するのは難しい」とベッテルは語っている。