レッドブル・ホンダのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、2020年のドライバーラインアップについて、候補者のなかにニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)は含まれていないと語った。
2020年シーズン、ヒュルケンベルグはエステバン・オコンにシートを明け渡すことになるが、他のどのチームもヒュルケンベルグと契約する意志はないと見られ、彼はF1でシートを確保できない危機にある。
32歳のヒュルケンベルグにとって最も見込みが高かったのはハースだったが、ハースはF1第15戦シンガポールGPを前に、現在のケビン・マグヌッセンとロマン・グロージャンのラインアップを2020年も維持すると発表した。
レッドブルも姉妹チームのトロロッソ・ホンダもまだ2020年のドライバーラインアップを発表していないが、チームはドライバー候補となるドライバーを抱えていると主張しており、ヒュルケンベルグが加入する余地はないとホーナーは認めている。
「ニコは我々の候補リストにはいない」とホーナーはシンガポールで語った。
「彼は優れたドライバーであり、来年彼がF1参戦を継続できなかったら非常に残念だ。熟練したドライバーだが、F1において自身のポテンシャルをまだ発揮できていないのはほぼ間違いない」
「シートを見つけられることを心から願っている。彼はグリッド上の一部のドライバーより優れているし、F1にいるべきだ」
まだ2020年のラインアップを確定させていないウイリアムズは、現在FIA-F2を戦い、チームのリザーブドライバーを務めるニコラス・ラティフィをジョージ・ラッセルのチームメイトとして昇格させようとしているようだ。
ヒュルケンベルグに唯一残された選択肢はアルファロメオだ。アントニオ・ジョビナッツィが今シーズン末までにしくじるようなことがあれば、彼の2020年のシートが空くかもしれない。ヒュルケンベルグにはF3とGP2参戦時代において、現在アルファロメオF1のチーム代表を務めるフレデリック・バスールの指揮下でレースをしていた経験がある。
しかしジョビナッツィもシーズン前半は苦戦していたものの、最近では明らかに向上の兆しを見せてきている。
「我々は彼が成長し向上するのを助けたい。私はアントニオに集中している。彼は徐々に素晴らしい仕事をしている」とバスールは語った。
「パドックでは誰もがプレッシャーにさらされている。ドライバーだけではない。我々もプレッシャーにさらされている。F1はプレッシャーの世界なのだ。我々全員が、(ここにいるのに)ふさわしい人間でなければならない」