F1第16戦ロシアGPでレース前の取り決めを守らなかったとして、完全に険悪な関係になってしまったフェラーリのセバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレール。しかし2週間後の鈴鹿でインタビューに答えたベッテルは、「その後、(マッティア・)ビノット代表と話し合い」、「順位を入れ替える指示に従わなかったのは、正しい行いではなかった」と、すっかりトーンダウンしていた。
一方で、フェラーリ離脱の噂が出ていることに対しては、「僕にはまだこのチームで、成し遂げることがある」と、全面否定だった。
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――ロシアGP後、ビノット代表と話をしましたか?
ベッテル:もちろん。前向きな話し合いができたよ。2週間前に何が起きたのか、僕らは完全に理解して、その事実を共有した。確かにロシアでは順位を入れ替えるよう、指示を受けた。そして僕はそれに、従わなかった。正しいことではなかったと、今は思っているよ。
――メルセデスに対して、フェラーリはまだ戦闘力で劣っていると考えていますか?
ベッテル:いや。ロシアの週末は、かなり力づけられるものだった。シンガポールは予選では最強だったけど、レースペースはかなわなかった。それがロシアでは、レースでもかなり力づけられるものだったからね。
結果的に勝てなかったけど、トラブルが出ていなければ十分に優勝できる強さと、安定したペースがあった。レースペースでも、メルセデスと互角に張り合えた。これはかなり、手応えを感じたよ。今後のレースでも、その勢いを持続させないといけないけどね。
――ロシアでいろいろあったのに、今日のあなたは非常にリラックスしている印象です。好きな鈴鹿を走れるからですか。
ベッテル:それもあるけど、日本に来ること自体毎年すごく楽しみにしてるしね。今週末はあいにくの天気になりそうだけど、それも含めてこの週末はワクワクしているよ。
――どうして鈴鹿が、そんなに好きなんですか。
ベッテル:他のサーキットは、まるで駐車場を走ってるようなところがあるじゃない(一同笑)。それに比べるとここはすごく個性的で、伝統的で、とにかく何もかもが素晴らしい。一つ一つのコーナーがすでに偉大なものばかりなのに、そのコンビネーションも最高だ。たとえクルマが合っていなくても、このサーキットは走っていて楽しいよ。