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F1 ニュース

投稿日: 2019.10.15 11:50

【ブログ】Shots!念願叶った山本選手のF1初走行。やはり世界の舞台で走る日本人ドライバーを見るのは熱い/F1日本GP

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F1 | 【ブログ】Shots!念願叶った山本選手のF1初走行。やはり世界の舞台で走る日本人ドライバーを見るのは熱い/F1日本GP

 2019年F1第17戦日本GP、山本尚貴選手がフリー走行1回目を初走行。初めて乗るトロロッソ・ホンダのマシンで順調に周回を重ねました。本人も手応えを感じていたようで、今後の展開はあるのでしょうか。今回も熱田護カメラマンがサーキットを歩き、見て、感じて撮った写真と一緒に紹介します。

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待ちに待った、今年の日本グランプリ、鈴鹿。
みんなそれぞれいろんな想いを胸に鈴鹿に向かったと思うのですが、僕はホンダのホームグランプリですからホンダPU搭載の4人がどんなレースをしてくれるのかということと、月曜になってやっとやっと発表になった山本尚貴選手のFP1の2点がとっても気になるところ。

まずは、FP1の前半はトロロッソのガレージで撮影することにして、セッションの30分前に行って山本選手が入ってくるところから撮ろうと思っていたのですが、なんと、すでにガレージに居ました……
山本選手の表情は、どこか落ち着きなく緊張している感じ。
しばらくして、ピエール・ガスリー選手がやってきました。5分以上、マシンのセットアップやらいろんなことを話していました。
山本選手の不安や緊張を、ガスリー選手が少しでもほぐしてあげようというような内容にも思えました。
ガスリーくん、いいやつ!

山本雅史F1マネージングディレクターも来ました。
「なんだ、尚貴!緊張してんじゃね~か!」と山本MD。
「そりゃあ、そうですよ!」と山本選手。

今回の鈴鹿での出走の実現には、この山本MDのとても大きな尽力がなければ実現しなかったんではないでしょうか?

ガスリー選手のマシンに、いよいよ走行の為に乗り込みます。
ヘイローを2度トントンと叩いて、その気持ちをマシンに伝えたのでしょうか?
初、F1の走行。
この距離にいて、その緊張感は半端ないように思えました。
そりゃそうですよね。

F1ドライバーになりたい。
F1に乗ってみたい。

レースをやっているゴーカートドライバーはもちろん、多くの人が夢見る世界。
営業用の一昔前のF1や、クラッシックF1でも莫大なお金が必要ですし実際はとても大変ですが実現は不可能ではない、お金があればね。

しかし、実際の現役F1でレースをするとなると、メーカー系の(メルセデス、フェラーリ、ルノー、ホンダ、レッドブル)スカラシップを得て下位カテゴリーのレースから勝ち残りシートを得る方法か、とんでもないお金持ちの息子、娘に生まれるか、とてつもなく大きな企業の手厚いサポートを長年得ることができるかくらいしか、現代のF1の公式セッションに出走することが出来ません。

今回の山本選手の場合、一番大きかったのは、山本選手の気持ちが乗ってみたいと強く思ったこと、それに向かって自ら行動したこと、それに日本人ドライバーを乗せてみたいというホンダの意向が合致して、レッドブルの協力を取り付け、FIAに交渉し実現したということです。

発表が日本グランプリの開幕、ギリギリになったということは、関係各所との交渉が長引いたということです。

そんな、多くの時間と、多くの人、企業の応援でやっと得た90分のセッションに向かう山本選手の気持ちというのは、想像するだけでもちびりそうです。

コクピットを覗き込むと、複雑怪奇なステアリングの操作を反復して確かめているようでした。

金曜のタイムシートはあまり意味をなさないとは言いつつも、気になってしまいますよね。
フリー走行1回目の順位は17位。
同じマシンに乗るダニール・クビアト選手とのタイム差は0.1秒。

山本選手もタイムはやっぱり気になるようです。

でも、僕は日本人ドライバーの山本選手が走ってくれたことが、何より嬉しかった!
やっぱり、僕は日本人、世界の中で戦う日本人ドライバーが見たいと思うし、今までもその気持ちで取材してきました。
片山右京選手の気合の走りに感動し、佐藤琢磨選手の熱い走りを見たくて、小林可夢偉選手の冷静かつ迫力の走りを撮りたくてやってきました。

もちろん、ブリヂストンやトヨタ、ホンダの頑張りも嬉しかったり悲しかったりいろんな場面での日本のメーカーの活躍もいいんだけど、やっぱり日本人ドライバーがいてくれることが大事だなって今回の90分だけの走行のセッションを撮影して改めて思いました。

走行後、いろんなメディアに山本選手のコメントが出ています。
正直なコメントばかりだと思います。
いいですよね、走った感想を日本語で伝えてくれる。
本当に、走ってくれて良かったと思います。

ルイス・ハミルトン選手、シャルル・ルクレール選手みんなすごいし、速いしかっこいいし素晴らしい。

でも、僕は日本人ドライバーに頑張ってもらいたい、なぜなら僕は日本人だから。


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