長きにわたってミハエル・シューマッハーのマネージャーを務めてきたサビーネ・ケームが、7度のF1チャンピオン獲得経験者を父に持つミック・シューマッハーはF1で成功するために必要なものを持っていると語った。
ケームはシューマッハーが父と同じ道を歩み、いつの日か彼もチャンピオンに輝く日が来ると信じている。
「ミックは遅かれ早かれF1に行くだろうと確信しています。早いことを願っているけどね!」と彼女は『Die Welt』紙で語った。
「とても上手くやっていくだろうという確信がある。彼はすでに素晴らしい仕事を成し遂げてきました。ミックは、チャンピオンになるという夢を絶対に現実のものにするでしょう」
シューマッハーは昨シーズンのFIAヨーロッパF3選手権で素晴らしい走りを見せて連勝を達成。それまでトップの座にあったダン・ティクタムを下してタイトルを獲得し、フェラーリ・ドライバーアカデミーとの契約を結んだ。
しかし2019年にF2に参戦を始めてからは苦戦を強いられてきた。ハンガリーでのスプリントレースでは勝利を収めたものの、直近の6戦中5戦では完走できずにいたのだ。
結果、シューマッハーはプレマに51ポイントしかもたらすことができず、ドライバーズ選手権順位は12位となっている。対して、今季1戦を残してソチでタイトルを獲得したARTのニック・デ・フリースは266ポイントを稼いできた。
「ミックはとても不運なシーズンを過ごしてきたのです」とケームは認めている。
「気の毒に思っています。彼は信じられないほど多くの不運に苦戦してきた。そしてもちろん、彼にはまだ学ぶべきことがたくさんある」
「けれどもミックは分析や、正しく教訓を得ること、調整することが非常に上手いのです」とケームは語り、シューマッハーがF1でトップに登りつめるだろうという持論を曲げなかった。
しかしながらシューマッハーの名を背負うという期待値の高まりは、素晴らしい名誉であるとともに、モータースポーツにおいては疑いようもなく大きな重荷となる。だからこそ彼は当初、ミック・ベッシュという母の旧姓でキャリアをスタートさせたのだ。