今年の日本GPでは金曜日に山本尚貴選手がトロロッソ・ホンダのマシンを初走行し、日本のファンから大きな声援を受けていた。
しかし、ホンダを走らせた日本人は山本選手だけではない。なんと筆者はホンダのNSXに乗って鈴鹿を3日間走らせたのだ。といっても、走らせたのは、ホンダの広報車で、走らせたのはサーキットではなく、鈴鹿の一般道だが……。それでも、日本GP週末に鈴鹿の街を走っていたNSXはホンダ広報が把握している限り4台だったというから、貴重な体験だった。
田辺豊治F1テクニカルディレクターもアメリカHPD時代にNSXを試乗したという。曰く「それほど運転に自信がない人でも安全かつ安定して性能を引き出せるスーパースポーツカー」だという。それはスーパースポーツカー初乗りの筆者も強く感じた。
山本選手以外のホンダのドライバーも鈴鹿に姿を見せていた。その中で、パドックでF1関係者とよく立ち話していたのが福住仁嶺選手だ。福住選手はGP3時代にチームメイトだったアレクサンダー・アルボン選手のイギリスの実家に頻繁に通っていたこともあり、英語が達者。
ちなみにアルボン選手の妹とモンツァで会ったとき、「ニレイはどうしているの? 会う機会があったら、『またヨーロッパでレースしに帰ってきてね』と伝えておいて」とメッセージを送っていた。そのことを伝えると、「僕も寂しいよ。いつかまたヨーロッパへ行くよ」と流暢な英語で返事をくれた。
その福住選手の写真を撮っていたら、向こう側にガタイの良い外国人の姿が。日本GPの決勝日には、横浜でラグビーW杯の日本対スコットランド戦が行われ、日本が激勝して初の決勝トーナメント入りを果たしたが、その日、鈴鹿には予選リーグを戦い終えていた南アフリカの選手が観戦に来ていたのだ。