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投稿日: 2019.10.24 21:14
更新日: 2019.10.24 21:15

【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第13回】「1ストップ戦略しかない」と臨んだ鈴鹿。FP2ではアタックのタイミングがカギに


F1 | 【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第13回】「1ストップ戦略しかない」と臨んだ鈴鹿。FP2ではアタックのタイミングがカギに

 小松エンジニアの母国レースであるF1第17戦日本GP。毎年楽しみにしているという木曜日のピットウォークは晴天のもとで行われたが、今年の鈴鹿は台風19号の影響で予選と決勝レースを日曜日に行うという変則スケジュールとなった。そんななか、金曜日のフリー走行にこれまでとは違う“おもしろみ”を見つけたという。今回も小松エンジニアの言葉で現場の事情をお届けします。

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2019年F1第17戦日本GP

#8 ロマン・グロージャン 予選10番手/決勝15位
#20ケビン・マグヌッセン 予選19番手/決勝17位

 1年で1番楽しみにしていた日本GPは、今年は台風の影響があったものの、木曜日からすごく楽しかったです。いつも来てくださるハースファンの方曰く、ハースのシャツを着ている人の数も増えているようで嬉しかったです。

 毎年ヘルメットを作ってきてくださる方がいらっしゃるのですが、今年はケビンとロマンの分まで用意してくださったので、直接ドライバーたちに渡してもらう機会を作りました。ドライバーもすごく喜んでいましたよ。僕自身もレース後までたくさん声をかけてもらえてよかったです。

【F1チームの戦い方:小松礼雄コラム第13回】「1ストップ戦略しかない」と望んだ鈴鹿。FP2ではアタックのタイミングがカギに
オリジナルのヘルメットを製作したファンと写真を撮る小松エンジニア

 鈴鹿でのパフォーマンスはあまり心配していなかったのですが、最終的なレース結果はロマンが15位、ケビンが17位となりました。ケビンは日曜の朝の予選で最終コーナーでクラッシュしてしまい、ギヤボックスやリアウイングを壊してしまったので、午後のレースまでにクルマを直すのが大変でした。

 またクルマを修理した後にFIA立ち合いのもとでクルマのセットアップが予選開始時と同じになっているということを確認しなければいけません(もし予選後にクルマのセットアップを変えると、レギュレーション違反によりピットレーンスタートとなります)。これが終わったのが、ピットレーンが開く直前だったので本当にギリギリで間に合ったという感じです。

2019年F1第17戦日本GP予選Q1でケビン・マグヌッセンもクラッシュ
2019年F1第17戦日本GP予選Q1でケビン・マグヌッセンもクラッシュ

 レースの戦略は、最初から1ストップにしようと決めていました。今のウチのクルマではオーバーテイクが難しいので、1ストップ作戦のライバルチームに対して2ストップ作戦を採り、全開でライバルを抜いていくというレースはなかなか出来ないのです。

 しかし問題は、ロマンのスタートがとても悪かったことでした。10番手スタートだったのに、1コーナーでは19番手スタートのケビンと並んでいましたからね。ソフトタイヤのロマンが新品のミディアムタイヤを履いたケビンの後ろになってしまうという最悪の状況でした。

 最初のスティントでは、前を走っていたアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)に詰まってしまい本来のペースでは走れず、またダウンフォースが抜けた状態でずっと走っていたので、スティントの後半はさらにペースが落ちてしまいました。

 キミ・ライコネン(アルファロメオ)が15周目にピットインしたので、まずはロマンを16周目にピットに入れてこれをカバー、17周目にはケビンも入れました。これで予定では、一連のピットストップ前のケビン、ロマン、ライコネンいう順番に戻るはずでした。

 しかしケビンはインラップでダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)とバトルをしていたのでタイムをロスしてしまい、さらに悪いことにピットストップでもミスがあり1秒ロスしてしまいました。この結果、ケビンがロマンとライコネンの2台の後ろでコースに復帰することになってしまったのは大きな誤算でした。

 16、17周目と比較的早い段階でのピットストップとなったので1ストップ作戦で走り切るためにここでハードタイヤを履くことに躊躇はありませんでした。この週末はフリー走行で1度もハードタイヤを試していませんでしたが、第10戦イギリスGPでのデータがあったので心配はしていませんでした。イギリスGPでは20周目にセーフティカーが入ったので、多くのクルマがここでハードタイヤに履き替え、悪くないペースで最後まで走りきっていました。

 日本GPのタイヤを選んだのは7月4日ですので、7月14日に行われたイギリスGPよりも前です。この時点ではハードタイヤは硬すぎると考えていたので、鈴鹿で金曜にハードで走る選択はしませんでした。

 ですがシルバーストンでのレース結果を見て、鈴鹿でもハードはそれほど悪くないだろうと考えていたので、金曜にハードで走れなくてもあまり懸念はしていませんでした。金曜日のフリー走行でレーシングポイントがハードタイヤを試していたのを見ても、ミディアムタイヤには劣るものの、レースでもいけるなという感覚でした。

2019年F1第17戦日本GP ロマン・グロージャン(ハース)
ロマン・グロージャン(ハース)

 第2スティントで、誰も前にいないフリーエアーの状態で走っている時のロマンのペースはまあまあ良かったです。しかしその後のブルーフラッグで苦労しました。特にバルテリ・ボッタス(メルセデス)の2度目のピットストップの前後両方でブルーフラッグを掲示されてしまいタイムをロスしたのは痛かったです。これが無ければ2ストップをしたセルジオ・ペレス(レーシングポイント)の前、ミディアムタイヤでペースが落ちてしまっていたピエール・ガスリー(トロロッソ。ホンダ)の集団でポイント争いが出来たと思うので残念でした。

■ロングランと予選アタックを同時に行ったFP2はタイミングがカギ


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