レース後、メディアの取材を終えたマックス・フェルスタッペンは、チームのホスピタリティハウスへ帰ると、待っていたクリスチャン・ホーナー代表とヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)がいるテーブルに座った。そして、身振り手振りを交えて、しばらく話し込んでいた。
「6位という結果は今週末のメキシコGPに持ち込まれたマシンで、僕らが望んでいた結果ではない。僕のスタートは良く、ルイス(・ハミルトン)はフェラーリによって外側に押し出されたんだと思うけど、少し勢いを失っていた。彼は1コーナーで外側から戻ってきて、ポジションを守るために2コーナーに少しアグレッシブに入ってきた。僕は彼を避けるためにランオフエリアに出ることになってしまった」
「バルテリ(・ボッタス)をオーバーテイクするまではまだ戦えていた。でも、5周目のスタジアムセクションで彼のフロントウイングが僕の右リヤタイヤに当たり、パンクした。パンクに気がついたときには、もうストレートを走っていたので、ピットに戻るのに丸々1周走らないといけなかった。それで僕のレースは終わった」
レース後、こう語ったフェルスタッペンのコメントから察するに、スタート直後の2コーナーでのルイス・ハミルトン(メルセデス)に押し出された件と5周目のスタジアムセクションでのバルテリ・ボッタス(メルセデス)との接触について、ホーナーとマルコと話し合っていたと思われる。
フェルスタッペンと接触したハミルトンはその後、優勝し、ボッタスも3位表彰台を獲得したことを考えれば、フェルスタッペンが、そう考えるのも無理はない。
ホーナーも次のように語って、フェルスタッペンが6位に終わったレースを悔しがった。
「マックスのタイヤ交換した後のペースが、ラップリーダーから約2秒速かったことを考えれば、今日の結果は残念というしかない。今週末、われわれには非常にコンペティティブなマシンがあった。それを可能にしてくれたのが、エンジンパフォーマンスがとても良かったからだったことは言うまでもない。ホンダはこの高地に対して、とても良い準備をしてくれた。もちろん、われわれの空力パッケージも良かった。ここはモナコ同様、最大のダウンフォースを必要とするサーキットだからね」