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F1 ニュース

投稿日: 2019.10.31 10:00
更新日: 2019.10.30 22:03

スペイン人ライターのF1便り:苦戦の時代にF1の覇権を握る土台を築きあげたメルセデス

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F1 | スペイン人ライターのF1便り:苦戦の時代にF1の覇権を握る土台を築きあげたメルセデス

 スペイン在住のフリーライター、アレックス・ガルシアのモータースポーツコラム。2019年シーズンはメルセデスがF1第17戦日本GPでコンストラクターズ選手権6連覇を達成し、ドライバーズタイトルもルイス・ハミルトンがほぼ手中に収めようとしている。2010年からF1に復帰したメルセデスが6連覇を飾ることになった強さの秘密を語る。
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 F1第17戦日本GPでバルテリ・ボッタスが優勝、ハミルトンが3位につけたことで、メルセデスはコンストラクターズタイトルを獲得。F1で最も成功しているチームの座を確固たるものにした。そのことは過去数シーズンにおけるチームの勝利数を見ればすでに自明だが、究極の決め手はやはり世界選手権だ。

2019年F1第17戦日本GP ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2019年F1第17戦日本GP ルイス・ハミルトン(メルセデス)

 鈴鹿での結果によって、メルセデスは6年連続でコンストラクターズ選手権タイトルを勝ち取った。そして一番重要なのは、日本GP終了時点でハミルトンとボッタス以外のドライバーにタイトル獲得の可能性が消滅したことで、メルセデスが事実上のダブルタイトル獲得となったことだ。メルセデスはこの6年間の選手権で、過去のフェラーリとミハエル・シューマッハーの圧倒的記録(6年で11タイトル)を塗り替えたのだ。

 ただ勝利するだけでも決して簡単な仕事ではないが、フェラーリの記録を破ることはさらに特別なことだ。メルセデスは2010年にF1復帰したほぼその時から、正しい歩みを進めてきた。ブラックリー(シャシーと空力部門)とブリクッスワース(エンジン部門)の技術チームが素晴らしい仕事を復帰後の数年に行うことができたのだ。だがその点を論じる前に、事業計画と運営という側面についても考える必要があるだろう。

 メルセデスのF1における歴史は1950年代までさかのぼる。メルセデスはイタリアのライバルたちよりも多くの資金を投入し、F1で2シーズンにわたって圧倒的優位に立った。そして1955年のル・マンでの大事故(ル・マン24時間レース中、クラッシュによって83人が死亡、180人が負傷した)の後にメルセデスはF1から撤退した。


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