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F1 ニュース

投稿日: 2019.11.11 12:46

中団グループで戦うポテンシャルは十分。必要なのは“仕上げ”の部分/トロロッソ・ホンダF1コラム

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F1 | 中団グループで戦うポテンシャルは十分。必要なのは“仕上げ”の部分/トロロッソ・ホンダF1コラム

 2019年のトロロッソは明らかに例年とは違う。いつもならばシーズン終盤のこの時期はマシン開発が停滞し、ポイント争いからは置き去りになってしまうのがトロロッソの常だった。

 しかし今年は毎戦予選Q3進出を争い、決勝でもポイント圏内を走行している。これはマシン開発面でもレース運営面でもチームとして成長を遂げている何よりの証だ。

「僕らはシーズン後半戦に入ってから大きなアップデートもないし、小さなカーボンパーツがあちこちに加わっている程度で、基本的にはベルギーGPの時と同じままのクルマで戦っている。そんな中でマシンのポテンシャルを最大限に引き出せているからこそ僕らはこのポジションにいられるんだ。メキシコGPでも良かったし、アメリカGPではその流れにままさらに前に進むことができた」

 ピエール・ガスリーはそう語り、マシンポテンシャルを最大限に引き出せるようになったチーム技術陣の成長を賞賛した。

 そしてガスリーは「ほとんど変わらない」と表現するが、実際には日本GP以降は毎戦のようにマシンには様々な手が加えられている。

 予選でのラップタイムに大きく直結するようなアップグレードではないためガスリーはそのような表現をしたのかもしれないが、ピークパフォーマンスが0.1秒ほどしか変わらなかったとしても、そのアップデートによってマシンの安定性が向上し、そのピークパフォーマンスが引き出しやすくなっている。それと同時にレースペースの安定性ももたらしている。そういう改良が着実に進められているからこそ、今年のシーズン終盤戦のトロロッソ・ホンダは速さを維持しているのだ。

 第18戦メキシコGPでは、結果的に最終ラップの最終コーナーでニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)と接触してペナルティを受け入賞圏外に落ちたとは言え、ダニール・クビアトは今季ベストのレース週末のひとつだったと振り返ったほどだ。中団グループ最上位のマクラーレンを喰うほどの速さを初日から見せていたが、それもやはりマシンの持つポテンシャルを引き出すチーム力の成長によるものだとクビアトは説明した。

「メキシコGPはマクラーレンと同じ戦略で戦って僕らの方がペースが良かった。金曜から速さがあったし今シーズンでベストレースのひとつだったんだ。ここ数戦の僕らはトラブルさえなければ良いポジションにいるし、チームとしてのオペレーションの成長にも満足しているよ」

 連戦となった第19戦アメリカGPのサーキット・オブ・ジ・アメリカズでもトロロッソ・ホンダの速さは続き、ガスリーがQ3に進んだ。

 マシンの開発、チーム力の成長だけでなく、ホンダのパワーユニット(PU/エンジン)の進歩も大いに貢献しているとガスリーは語る。

「Q3に安定して進めている一貫性には満足だよ。ホンダのパワーユニットが進歩したことで去年よりもパワーセンシティブなサーキットで苦労しなくなっている。それも僕らの一貫性に貢献しているよ」

■いまひとつ噛み合わないクビアト


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