日本GPの予選は曇天の鈴鹿サーキットで午後3時に始まった。気温は23度、路面温度は26度。懸念されていた雨は朝から降ることなく、ダンプコンディションからドライへと移り変わったFP3で各チームともセットアップの最終チェックを行なってからこの予選に臨んでいるが、乾いていくコンディションとトラフィックのせいで真の勢力図は見えないままの予選となった。
降水確率30%という微妙なコンディションの下で始まったQ1は、トラフィックを嫌ったメルセデスAMG勢が開始早々にミディアムタイヤでアタックへ。相変わらず雲は多いものの、陽射しも降り注いでくる。1回目のアタックはニコ・ロズベルグがデグナー2つめでアンダーステアを出して出口でワイドにはらみながらも1分31秒858のトップタイムを記録した。
ルイス・ハミルトンはさらにもう1周アタックを続けようとしたが、ターン2でルノーと交錯するなど「トラフィックだらけだ! 引っかかった!」と訴えてピットイン。
大半がソフトタイヤでアタックに向かう中レッドブル勢もミディアムタイヤでQ1に臨み、ソフトタイヤのニコ・ヒュルケンベルグがレッドブル勢を上回るタイムを記録。さらにフェラーリ勢はメルセデスAMG勢を上回って1-2でQ1を通過した。ダニエル・リカルドには「(マックス)フェルスタッペンと比べてロスしたのは、トラフィックのせいだと思う。ターン3〜4、それとシケインだ」と無線が飛ぶように、完璧なアタックではない。
フェラーリ、メルセデスAMG、フォース・インディア以外の全車がソフトタイヤで2回目のアタックに出て、レッドブル勢もソフトを履いて念のためコースインするが周囲のタイムを見て「ピットインしてくれ」とアタックせずピットに戻る。
中団は大混戦となるが、その中で金曜からセットアップに苦しむマクラーレン・ホンダ勢は1回目のアタックでフェルナンド・アロンソが13位、ジェンソン・バトン18位と低迷する。2回目のアタックでも大きくタイムを伸ばすことができず、アロンソは16位、そしてバトンは17位と、まさかのQ1敗退となってしまった。
「フェルナンドとのタイム差は?」と尋ね「1000分の30秒(0.03秒)だった」という答えに「アウチ!」と悔しがった。
バトンの他にマノー勢、ザウバー勢、シケインでミスを犯したケビン・マグヌッセンがQ1敗退となった。