事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を『F1速報』から依頼を受けた調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。
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F1ブラジルGP決勝の終了から3時間後、ある非常に気の利いた演出が行われた。ルイス・ハミルトンへのペナルティが確定した後、順位が繰り上がったカルロス・サインツJr.とマクラーレンのスタッフたちが、インテルラゴスの表彰台に立って3位入賞を祝ったのだ。
通常、表彰台は上位3人のドライバーが降壇した後すぐに片付けられる。FOMの各種パネルや広告類などとともに梱包されて次のレース開催地へと発送されるためだ。しかし、決勝レースの70周目でアレクサンダー・アルボンと接触したハミルトンにペナルティが科せられる可能性が高いとみたFOMスタッフたちが、表彰台の周辺をそのまま残しておいた。
そうすれば、ペナルティ確定の時点でまだパドックに残っているはずのサインツJr.と彼のメカニックやスタッフたちが、表彰式と同じように祝福を受け、メルセデスから3位のカップを受け取れると考えたのだ。
■開催権を巡って火花を散らすリオとインテルラゴス
サンパウロ州知事のジョアン・ドリアとF1ブラジルGP主催者の代表は、インテルラゴスでのレースウイーク中、地元メディアやファンに対して、グランプリレースが今後も長い間当地のコースにとどまるとして説明に奔走した……
■2020年末にメルセデス撤退の噂
インテルラゴスでは、メルセデスが2020年末にF1チームを売却するのではないかという根強いうわさ話が流れていた……