元F1チームオーナーで、現在評論家を務めるエディ・ジョーダンは、6度のF1世界チャンピオンであるハミルトンに戦いを挑めるドライバーは今のところ誰もおらず、ハミルトンはそれほど苦労をすることなく7度目のタイトルを獲得することができると考えている。
ハミルトン自身も認めているように、彼が成功を収めた2019年シーズンはこれまでで最も難しいシーズンのひとつであり、彼はいくつかの場面でフェラーリやレッドブル、さらにはチームメイトであるバルテリ・ボッタスからの猛攻に対抗するために、全力を尽くさなければならなかった。
しかしながらジョーダンは、83回のグランプリ優勝者であるハミルトンはずば抜けて速く、2020年に再び勝利するために、スキルを大幅に向上させる必要などないと主張した。
「多くの人々は、ルイスはシーズンのもう少し早い段階でタイトルを確定させることができると思っていた」とジョーダンはドバイモーターショーで『Gulf News』に対して話した。
「今シーズンは多くの場合において、彼にとって正しいタイミングで正しいことをすることが重要だった。そういう意味でオースティンでの2位入賞は完璧だったと思う」
「彼はこのこと(6度目のタイトル獲得)を成し遂げなければならなかった。今では次のシーズンのことや、7度目のタイトル獲得の可能性について考えることができる」
「疑う余地もなく、彼は良いポジションにいる。とても意志の強い若者であり、今でも最速のスピードを出せることを示し、観客を興奮させるようなものを見せたいと思っている」
「正直に言うと、彼はこれ以上強くなる必要はない」とジョーダンは強く主張した。
「彼はただ、このままでいればいいんだ。なぜなら彼に挑戦できるような者は誰もいない。だからこそ私は、自分のやり方で勝利を収めてきた彼が、今のところF1史上最高のドライバーだと考えている」
ハミルトンは今シーズン、多くの困難を乗り越えてきた。セバスチャン・ベッテルやマックス・フェルスタッペン、ボッタス、そして今年フェラーリに加入したシャルル・ルクレールからの激しいチャレンジがあったからだ。
しかし、ここ数年において、スーパースターであるハミルトンを倒して世界チャンピオンになったドライバーは、ニコ・ロズベルグのみである。2016年にこの偉業を達成したロズベルグは、これを機に引退を決めた。それは英断であったとジョーダンは話した。
「おそらく、彼(ハミルトン)はニコ・ロズベルグとの戦いに集中できていなかったのだろう」とジョーダンは語った。
「引退を決めたニコは頭がいい。ルイスが今のやり方を続けている限り、ニコが再度タイトルを獲ることはなかっただろうからね」
「やはりルイスは一番だ。彼は思うがままに他を圧倒することができるだろう」