F1ジャーナリストの今宮純氏が独自の視点でドライバーを採点。週末を通して、20人のドライバーから「ベスト・イレブン」を選出。予選やレースの結果だけにとらわれず、3日間のパドックでの振る舞い、そしてコース上での走りを重視して評価する。今回はF1最終戦アブダビGP編だ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆ ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)
予選=14番手/決勝=9位
驚いた。スタートタイヤをウイリアムズ勢以外で彼だけがハード、金曜FP2ではミディアムを試していたのに(ガスリーがハード担当)。この選択と1ストップ戦略は難しかったはずだが40周ロングスティントをこなし9位へ。
トロロッソの目標はランク5位争い、だがガスリーがいきなりランス・ストロール(レーシングポイント)に接触され最後尾に後退、ルノーとの8点差を2点ちぢめ6位決定(08年ベスト・タイ結果)。チームメイトが入れ替わった今シーズンにレギュラーとして9回入賞、3度目の表彰台も。
☆ ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)
予選=19番手/決勝=17位
似たような結果に見えるが最後の健闘だ。1ストップ後に18周したオールド・ミディアムで50周目に自己ベストタイム13位を記録。体調不良が心配された週末も元気な走り、GP後の4日のタイヤテストでメルセデスに乗り込み、堂々トップタイム。速度次元が全く違うのに適応力を示した。
☆☆ ダニエル・リカルド(ルノー)
予選=8番手/決勝=11位
終盤4戦連続入賞はならなかった。ここでは2020年シーズンのためのニューパーツ・テストを担当、PUトラブルなどもあり初日は16位。またもタイヤ温度問題を抱えたが土曜に大きくセッティングを変え、予選8番手はさすが。“オーバーテイク・マイスター”はセットアップ能力も持ち合わせているのだ。