レッドブル・ホンダのアレクサンダー・アルボンは、2020年の主な抱負として、チームメイトのマックス・フェルスタッペンとのギャップを埋め、上位で戦うことを掲げた。
アルボンにとって、激動の12カ月だった。2018年後半に、レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコがアルボンをF1に参戦させるため、彼のフォーミュラE参戦プランを中止させたことで事態が一転した。
トロロッソ・ホンダでのシーズン前半戦の12レースを成績が認められ、シーズン後半よりレッドブルへの移籍が決まったアルボンは、レッドブルでも引き続き高く評価された。
「僕が来年ブラジルでルイス(ハミルトン)と表彰台争いをすることになると、もし誰かが2018年11月の時点で言ったとしたら、『嘘をついている』と僕は答えただろう。その時点ではF1の走行経験もなかったからね」と、アルボンは当時を振り返った。
アルボンはシーズン後半戦でも一貫性を持ち続け、1戦を除いたすべてのレースでチームにポイントをもたらした。その1戦、すなわち第20戦ブラジルGPでは、ラスト2周のところでハミルトンの強引なオーバーテイクにより表彰台獲得のチャンスが奪われてしまった。
だがアルボンは全体的にまだ学習段階にあることを理解しているものの、自身のF1デビューシーズンに満足している。
「トロロッソでの仕事は最高だったよ。すごく気にかけてくれたし、チームの一員だと感じた」
「レッドブル・レーシングに呼ばれたのは僕にとって大きな一歩だったが、本当に責任重大なことだったし、F1でのルーキーとしてインパクトを与えて、自分ができることを証明したかった」
「2020年シーズンに向けて取り組まなければならないことがあるけど、まず改善箇所がどこにあるのかよく理解することから始めているよ」
アルボンは決勝レースでは成果を出したが、フリー走行では何度か大きなミスをした。
「どこで改善できるのか、どこを改善しなければならないのか自分に問わなければならなかった」
「フリー走行でもう少し落ち着いて、オーバードライブしないようにする必要がある。ブラジルGPの時にで何ができるかを試したから、2020年に向けて冬の間に強化したい」
「僕はまだF1の経験が1年だけで、チームに加入して半シーズンにも満たないけれど、目標はマックスとの差を縮めることだ」
フェルスタッペン同様に、アルボンは来年3月の開幕戦オーストラリアGPから力強いパフォーマンスを発揮することを目指している。
「僕たちはもう少し強力なスタートを望んでいる。スタッフたちはもうファクトリーで全力で働いているし、僕たちはメルセデスやフェラーリにプレッシャーを与え続けたい」
「ギャップが縮小しつつあるから、来季は前向きだと考えているよ。僕たちには優れた基盤がある。それはマシンの開発にとってものすごく重要なことだ。次のステップへ進みたいね」
「すべてが正しい方向に進んでいる。来年は先頭集団で争いたいよ!」