2019年、ハースF1チームで4年目のシーズンを終えた小松礼雄エンジニア。シーズン中は厳しいレースが続きましたが、チームの苦労や問題点、レース戦略やドライバー事情など、小松エンジニアには様々なテーマでコラムを書いていただきました。
今回は質問コーナーの後編となります。レースに関係あることもないこともひっくるめた、いろいろな視点からの質問に対する小松エンジニアの考え方を、前半に引き続きぜひご覧ください。
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■シャイさんからの質問
Q:ギュンター・シュタイナー代表の意外な一面のエピソードがあれば教えて欲しいです。
小松礼雄エンジニア(以下、小松エンジニア):みなさんがギュンターをどう見ているのかわからないのですが、『強面』というイメージを持たれていますかね? 物事を言う時にはしっかりと言いますが、とても人思いで、忠実な優しい人ですよ。同意するかしないかは別にしても、人の言うことはよく聞いてくれますしね。
ガレージのなかでも、誰とでも気軽に話します。ジョークのセンスは人によっては「ヤバいんじゃないの」と思うかもしれませんが、僕はルノー時代に鍛えられているので(あのチームにはトールマン/ベネトン時代を経て本当に数限りないエピソードがあります(笑))、丁度良い感じです(笑)。やっぱりプレッシャーの中で仕事をしているので、笑いがないとやっていられません。
■三重県 さくはむさんからの質問
Q:お気に入りのグランプリはどこですか?
小松エンジニア:鈴鹿はやっぱり素晴らしいサーキットですし、地元の子供達や日本のファンの方々なども素晴らしいのでいつも楽しみです。
他にサーキットとしてはスパ・フランコルシャン(ベルギー)、レッドブルリンク(オーストリア)とインテルラゴス(ブラジル)が好きです。この3つはどれも勾配があり、コーナーの種類も様々で雰囲気があって良いです。
サーキットのみでなく、街も含めてグランプリ週末トータルで僕が楽しみにしているところといえば、メルボルン(オーストラリア)、シンガポール、オースティン(アメリカ)です。メルボルンは開幕戦なのでいつも忙しく(特にハースに来てから)、ここ数年は朝に海辺を走るくらいで街にはまったく行けていないのですが、良いところだと思います。オースティンは食べ物も美味しいし、ライブのあるバーがたくさんあったり、コロラド川支流の自然があったりととても楽しめる街です。
Q:いま一番欲しいものはなんですか?
小松エンジニア:家族との時間! やっぱりこれだけレースやテストで家にいないことが多いので、家族と過ごせる時間が一番貴重です。今はフェイスタイムがあるから出張中もほぼ毎日、たとえ数分でも顔を見られて助かっていますが、これが無かったらさらに大変ですね。