マクラーレン・レーシングのCEOを務めるザック・ブラウンと、ルノーF1チームのマネージングディレクターであるシリル・アビテブールは、将来的にF1に新チームが参入することに賛成している。
現在は10チームがF1に参戦しているが、F1のCEOを務めるチェイス・キャリーとFIA会長ジャン・トッドのふたりは、今後数シーズンの間に12チームにまで増やしたいとしている。
リバティ・メディアの買収以来、F1に新たなエネルギーが生まれ、新規チーム候補にとってF1への参入がより魅力的なものになったと考えるブラウンは、「新たなチームがF1に参入してきたら素晴らしいと思う」と12月にアブダビで語った。
「テレビ放映やスポンサーシップ、ファンへのアピールが増加している。F1がさらに成長できれば、状況はますますよくなる」
「我々は興奮をもたらす新たなレース市場を開拓している。実力のあるレーシングチームが参加すれば、興奮が増し、チャンスが拡大することになると思う」
アビテブールは、チーム数が増えることは、ドライバーたちにとってもメリットがあるという見解を付け加えた。合計20のレースシートしかない状況のなか、ふさわしい実力と才能を持つ多くのドライバーが早々に放出されたり、そもそもグリッドに到達できない状況を、アビテブールは残念に思っているのだ。
「完全に(ザックと)同意見だが、ひとつ言及されていないことを付け加えたい。それは、ドライバーとドライバーの育成、そして若手をF1まで昇格させるシステムの問題だ」とアビテブールは語った。
アビテブールは、F1に参入するような新チームは、適切な理由を持っていなければならないと認める一方で、若手ドライバーをF1に昇格させる役割を担うチームがあってもいいとの考えを示した。
「新チームは、十分な支援を受けた堅固なプロジェクトでなければならない」とアビテブール。「チャンスを狙って関心を持つだけではよくない」
「より良いビジネスモデルになる可能性がある。優れたスポーツプロジェクトは興味深いものになり得るのだ。優秀なドライバーはF1にたどり着くべきだと我々は皆考えている」
「かつてはミナルディのようなチームがあった。こうしたタイプのチームは、優秀な若手をF1に導く助けをする上で素晴らしい仕事をしていた」
「我々には若手ドライバープログラムがあるが、現在のところ素晴らしい才能の持ち主たちを抱えているものの、彼らをどのようにF1に参戦させるか完全に明確にはなっていない」