スペインのバルセロナ-カタロニア・サーキットで行われた第1回目のプレシーズンテストでは、メルセデスの『DAS』システムが現場を賑わせましたが、ほかにも余裕を感じられるような表情を見せたあのドライバーや、素敵なサプライズなど話題がたくさんあったようです。さて、今回も柴田久仁夫氏が現地の様子をお届けてしていきます。
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テスト二日目の最大のビックリは、メルセデスのトー角可変システム「DAS」でしょうね。SNSに上がった車載カメラの映像を見たF1村の人々は、「あれは、何なんだ?」「あんなの許されるのか?」と、その話で持ち切りでした。
で、今年から冬のテストでもFIA会見が毎日行われることになったんですが、何とこの日の出席者はルイス・ハミルトンと、メルセデスのテクニカル・ディレクター、ジェームズ・アリソンなのでした。そんな偶然、あり?もちろんFIAの技術委員会は、ずっと前からDASの存在を知ってたんんでしょうけど。
ということで会見場は、DASの秘密を知りたいメディア関係者で超満員。レース週末の会見と違って実にくつろいだ雰囲気で、対談みたいな感じでした。しかしすべてを知るはずのアリソンは、滑り気味のイングリッシュジョークを連発するばかりで、最終的には「ナイショ」でした。
彼が強調していたのは、「DASは、僕らの新しいアイデアのほんの一部だよ」ということ。目に見えない部分も、秘密兵器だらけということなんでしょうか(記者会見の動画はこちらから)。
メディアセンターがちょうどメルセデスの真上にあるので、ピットアウトして行くタイミングでステアリングを狙ってみたんですが、なかなかうまく行きませんでした。
その後ピットに降りて行ってメルセデスのガレージをのぞくと、フロントサスペンションがフロービズで真っ白になってました。
で、デジカメを持ったエンジニアが、アーム上にフロービズが作った模様をすごく熱心に撮影してました。
フロントサスにどんな風に気流が流れてるかの確認なんでしょうが、意外にアナログですよね。でもこれが依然として、一番効果的な確認方法なんでしょうね。
そしてこちらは、「ピンクメルセデス」。確かに、うりふたつです。そして、速い。これじゃあ、他の中団チームは怒りますよね。レーシングポイント側は、「コピーじゃない」と言い張ってますが。
アルファタウリに行くと、ちょうどガスリーがエンジニアたちと熱心に話してました。
去年の終盤、尻上がりに調子を上げたこともあって、
表情には余裕が伺えました。