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F1 ニュース

投稿日: 2020.03.06 17:56

メルセデス、記録ずくめの2020年へ向け残る不安。気になる信頼性と一発のタイム/2020年F1合同テスト総括(2)

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F1 | メルセデス、記録ずくめの2020年へ向け残る不安。気になる信頼性と一発のタイム/2020年F1合同テスト総括(2)

 スペイン・バルセロナで行われた2回のプレシーズンテストを終え、いよいよ開幕まで秒読み段階に入った2020年のF1。計6日間のプレシーズンテストでは各チームの勢力図もおぼろげながら見えてきた。今回はシリーズに参戦する10チームからテストで気になったチームを複数ピックアップし、テストの結果を踏まえながらシーズンの展望を予測する。連載第2回は前人未到のコンストラクターズチャンピオン7連覇に挑むメルセデスだ。

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 コンストラクターズチャンピオンシップ6連覇は、ミハエル・シューマッハーがいた時代のフェラーリ(1999~2004年)と並ぶ史上最長タイの記録だ。今年、記録更新に挑むメルセデスは、もし達成すれば、F1チームとして前人未到の領域に踏み込むことになる。

 ドライバーズタイトルも6年連続で、所属のドライバーたちが占めてきた(ルイス・ハミルトン5回、ニコ・ロズベルグ1回)。こちらはすでに歴代最長となっており、2020年に注目すべきはハミルトンが個人として7度目の戴冠を達成するか。

 そうなれば、シューマッハーの最多記録に並ぶ。ハミルトンはシューマッハーが持つ最多勝記録である通算91勝にもあと7勝に迫っていて、これも今年中に達成可能な数字だ。

 つまり、メルセデスが今年も他車に対する優位性を保てるようなら、記録ずくめのシーズンがそこには待つ。

 ただ、開幕前の新車テスト期間を通じてメルセデスのアドバンテージがどれほどなのか、本当にそれが存在しているのかは明確な状況ではない。

 今テスト期間中の全体最速ラップは、バルテリ・ボッタスが記録した。しかし、この1分15秒732という数字は、第1回テスト最終日となる3日目に刻まれたものだ。

6日間のテスト全体で最速につけたメルセデスW11だが2020年シーズンに向けて不安材料も多い
6日間のテスト全体で最速につけたメルセデスW11だが2020年シーズンに向けて不安材料も多い

 ボッタスは第2回テストの最終日(通算6日目)にもトップタイムを記録するが、こちらは1分16秒196に留まっている。各車がクルマに開発を入れ、新車がより開幕仕様に近づいた状況でタイム更新どころか、コンマ5秒近くも落とす数字だ。

 確かに、コースコンディションが異なっていたという側面はある。ボッタスは両日でピレリのもっとも軟らかい“C5”タイヤを履いてトップタイムをマークしたのだが、テスト最終日にはひとつ硬い“C4”タイヤを履いたレッドブルのマックス・フェルスタッペンにわずか1000分の76秒差まで迫られている。

 ピレリは両コンパウンド間のラップタイム差を1周0.45秒としており、だとすれば、逆に一発の速さではレッドブルに利ありという見方もできる。

■ハミルトンのアタックはトラブルで不発。不安残る信頼性


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