メルセデスF1チームは、FIAの技術指示書発行に伴い、2020年F1開幕戦オーストラリアGP直前に、W11のリヤブレーキダクトを変更したといわれている。
レッドブルのエンジニアは、メルセデスのリヤブレーキベントがF1技術規則第11.5条に反しているという見解を持ち、FIAに問い合わせを行ったといわれている。FIAはそれを受ける形で技術指示書を発行した。チームに配布された技術指示書の詳細は明かされていない。
しかしAuto Motor Und Sportによると、FIAの技術指示書を受け取ったメルセデスは、マシンを変更することを余儀なくされたということだ。
一方、メルセデスがテストで試したDAS(デュアル・アクシス・ステアリング)システムについても、レッドブルは合法であるとは考えていない。DASは、ドライバーがステアリングを前後に動かすことでフロントタイヤのトー角を変更するシステムだ。
レッドブルのモータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコはAuto Motor Und Sportに対し「我々の見解では、あのシステムは規則に則ったものではない」と発言している。
「我々の弁護士がDASが合法かどうかのチェックを行っている。メルセデスがメルボルンでそれを使用した場合は、抗議を行う」
プレシーズンテストの際に、メルセデスはこのシステムの合法性についてはFIAに確認済みであると明言している。開幕戦でメルセデスがDASを使用するかどうかは明らかになっていない。