2015年F1第10戦ハンガリーGPは26日(現地時間)、首都ブダペストにあるハンガロリンクで70周の決勝が行われ、フェラーリのセバスチャン・ベッテルが今季2勝目となる通算41回目のトップチェッカーを受けた。
今季前半戦を締めくくるシーズン折り返しの第10戦ハンガリーGP。スタート前に黙祷が捧げられたジュール・ビアンキへの追悼レースとなった一戦は、オープニングラップから波乱が起きる荒れたレースとなった。
スタートのやり直しにより69周で争われたレースは、注目のスタートダッシュで見事ホールショットを奪った3番グリッドのベッテルがトップを奪い、チームメイトに続いたキミ・ライコネンも2番手に浮上し、フェラーリ2台が1-2態勢で序盤をリードすることとなった。一方、フェラーリに先行されたフロントロウのメルセデス2台はニコ・ロズベルグが3番手で続くも、ポールシッターのルイス・ハミルトンはチームメイトとの争いでコースオフを喫し、10番手まで大きく順位を落としてしまう。
レースリーダーとなったフェラーリ2台は、序盤から快調なペースで周回を重ね、戦前の予想に反してメルセデスを上回るペースで走行。3番手ロズベルグを徐々に引き離していき、10周目にはその差を約6秒と広げ、その後もベッテルとライコネンの2台が2秒前後のギャップで後続との差をさらに広げていった。
彼らは20周目に最初のピットストップに向かったロズベルグの翌周にベッテル、さらにその翌周にライコネンがソフトタイヤに交換し、再びトップでコースへ復帰、3番手ロズベルグとはさらにその差が開いて約10秒、その後ろを走るレッドブルのダニエル・リカルドには早くも30秒近い大量リードをつけた。
一方、10番手から追い上げていたハミルトンは、ピットストップも絡めて5番手まで順位を挽回すると、29周目にはリカルドを抜いて4番手に浮上する。ただ、トップを走るベッテルにはその時点で30秒以上も離されており、優勝争いの可能性はほぼなくなっていた。
レース中盤、ベッテルとライコネンの差が9秒と若干開くも、先頭のベッテルと3番手ロズベルグとの差は最大27秒まで拡大するなど、フェラーリの1-2フィニッシュ(2010年ドイツ以来)の可能性が徐々に現実味を帯びてくる。