オランダが大規模イベントを9月1日まで禁止する方針を発表したことで、F1オランダGPを夏季に開催するというプランを実現することは難しくなった。
新型コロナウイルス感染拡大により、2020年F1序盤9戦が延期あるいは中止となっている。オランダGPは当初5月1日から3日に開催される予定だったが、3月の段階で延期が決定した。
F1は、例年8月に開催されているサマーブレイクを春に早め、8月にもいくつかレースを開催しようとしている。しかしオランダのマーク・ルッテ首相が、4月21日の会見で、9月1日まではすべてのイベントを禁止すると発表した。これにより、現状では夏にオランダGPを開催するという選択肢は消滅したことになる。
オランダGPのスポーティングディレクターを務めるヤン・ラマースは、代替日程は決定していなかったため、大きな影響はないとはいえ、選択肢が減ったことは残念であるとコメントした。
「もちろん残念だ」とラマースが述べたと『Formule 1』が伝えた。
「予定は何も決まっていなかったので、大きな変更はないものの、一歩後退ではある。同じ状況にあるGPオーガナイザーは他にもいると思う」
オランダGPを9月に開催することは可能かという質問に対し、ラマースは先のことは全く予想できないと答えた。
「シナリオを検討しても、翌日にはすべて断念しなければならない可能性があるので、詳細を検討しても意味がないと考えている」
「どのような答えを出しても、疑問が生じるだけだ。厄介な状況である」
「今年は（F1開催のための）すべての準備が整い、オランダにとって素晴らしい年になると考えていた。だが今は、世界中でひどい事が起きている」
「我々が（オランダGPの）シナリオについて話をしている今この時にも、オランダには、誰に訃報を伝えるかを考えなければならない家庭がある。比較しようのない問題だ」
ラマースは、ザントフールトでは無観客でレースをすることは考えていないと発言した。その意見は変わっていないものの、無観客でもレースを開催してほしいという意見を持つファンが多かったことに驚いたという。
「予想外だ。無観客のレースをテレビで見るのと、レースが開催されないのと、どちらかを選ぶとしたら、ファンは前者を選ぶようだ」
「それが我々の決断に影響することはない。しかし予想外の反応だったので驚いた」
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