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F1 ニュース

投稿日: 2020.06.09 16:54
更新日: 2020.06.09 16:55

2021年に若手ふたりを起用するフェラーリは「今以上にコンビを指揮しやすくなる」と元F1ドライバー

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F1 | 2021年に若手ふたりを起用するフェラーリは「今以上にコンビを指揮しやすくなる」と元F1ドライバー

 かつてフェラーリに所属していた元F1ドライバーのジャン・アレジは、フェラーリのドライバーラインアップについて、若手ドライバーをふたり起用する2021年のラインアップの方がチームは指揮しやすいだろうと語った。

 2019年シーズンはセバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレールという組み合わせだったが、主導権をめぐるふたりの戦いが深まるにつれて、チームとしては扱い方が難しくなっていった。最終的にはルクレールの優勢が確実なものになり、その後ベッテルは2020年末にチームを離れることを決断した。

 ベッテルの後任はカルロス・サインツJr.(マクラーレン)に決まっているが、ルクレールとサインツJr.という新たなコンビの方が、現在のふたりよりもさらに不安定な関係に陥るのではないかと考える人も多い。

 しかしアレジは別の見方をしている。現在ベッテルの32歳という年齢に対して、サインツJr.は25歳、ルクレールは弱冠22歳と、ふたりともまだ若い。チームメイトに若手を組み合わせることで、仮に争いが生じたとしてもチーム代表のマッティア・ビノットがより強力な指揮権を発動できると考えているからだ。

「逆ではないかと思っている。チームとしてはむしろ管理しやすくなるだろう」と、アレジは今週『Sky Sports F1』のボッドキャスト番組で語った。

「ふたりの若手、ふたりのプロフェッショナルドライバーが揃うということだ」

「私はカルロスが大変な努力家だということを知っている。それに彼はマクラーレンとルノーを経験している。非常に熟練したチームから移ってくるということだ。だからマネジメントにとっては、彼らふたりの方が今よりもコントロールしやすくなるだろう」

2019年F1イタリアGP カルロス・サインツJr.(マクラーレン)
2019年F1イタリアGP カルロス・サインツJr.(マクラーレン)

 またアレジは、F1チャンピオンを起用してもチームオーダーが出るということは、通常とはかなり異なる状況だと語った。フェラーリがドライバーズ選手権を制したのは2007年のキミ・ライコネンが最後で、コンストラクターズタイトル獲得もライコネンとフェリペ・マッサを擁した2008年シーズンが最後となる。

 それ以降、チームはタイトル獲得者を最低でもひとり起用する方針を堅持してきた。2010年から2014年まではフェルナンド・アロンソ、2014年にF1に復帰したライコネンは2018年まで在籍。ベッテルは2015年にチームに加わっている。

 しかしタイトル奪還への強い願いは、この方法ではかなわなかった。アレジは、新たに『若手起用の方針』へと転換したフェラーリの判断は正しいものだと考えている。

「世界チャンピオンやカリスマ的なドライバーがチームにいる場合、彼に柔軟性を要求することは非常に難しい」

「セバスチャンのような世界チャンピオンを迎え入れたら、彼は全力を尽くして戦おうとするものだ」

■「ベッテルはチーム再建を果たせなかった」と示唆


この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

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