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投稿日: 2020.06.27 08:00
更新日: 2020.06.26 16:02

イギリス留学を決めた小松エンジニアの言葉。大学ではベンチテストや風洞実験も/木村のF1英国留学日記

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Blog | イギリス留学を決めた小松エンジニアの言葉。大学ではベンチテストや風洞実験も/木村のF1英国留学日記

 将来F1のエンジニアとして働くことを目標にイギリス・ラフバラ大学に留学している現役大学生、木村さんのブログ2回目をお届けします。今回は日本では聞き馴染みのないラフバラ大学への進学を決めたきっかけや、入学までの道のり、ベンチテストや風洞実験なども行うという授業内容についてお届けします。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 

 こんにちは。英国のラフバラ大学にF1留学している現役大学生、木村です。今回は、僕が英国への留学を決めた経緯や、大学に入学するまでの過程、そして実際の留学生活等をお伝えさせて頂きます。将来的に留学などを考えている学生のみなさまの参考になれば幸いです。

 僕がF1を初めて見たのは、2011年のシンガポールGPでした。当時、中学3年生だった僕にとって夜の市街地コースを信じられない速さで駆け抜けるF1マシンは衝撃的でした。それまでクルマやモータースポーツに興味があったわけではありませんでしたが、すぐに虜になりました。

F1速報PLUS(Vol.23)『F1脱初心者マニュアル』
F1速報PLUS(Vol.23)『F1脱初心者マニュアル』

 その後、高校入学直前に発売されたF1速報PLUS(Vol.23)『F1脱初心者マニュアル』を読んだ際に、ラフバラ大学への留学を目指すことになりました。

 このF1速報PLUSには“F1チームで働く方法”という特集があり、当時のF1界で活躍していた日本人エンジニアへのインタビューが行われていました。そこに掲載されていた小松礼雄エンジニアの記事を読んだことが留学を決意した大きなきっかけです。

「目標を持ったら自分で壁を作らず一歩踏み出してみる」という小松エンジニアの言葉は、今も変わらず参考にさせて頂いています。

 小松エンジニアのインタビュー記事を読んで留学を決心した私ですが、実際に留学するにあたり、どこから手をつければいいのか、まったく検討もつかない状況でした。

 当時の私は海外旅行の経験もなく、数学や物理といった理系科目、なにより留学時に絶対必要となる英語の成績はどれも平凡。いわゆるふつうの学生だったので、漠然とイギリス留学を頭に置きつつ、F1速報やauto sportを読みふける日々でした。

 しかし、高校2年生を迎えたころ「このままではダメだ」と心を改め、留学の支援なども行っている英語塾に入塾しました。ここでプロフェッショナルから話を聞いたことで、実際に留学するために何が必要なのかが明確になったのです。

 イギリスの大学へ留学するには、まず“ファウンデーション・スクール(Foundation School)”という大学入学準備用の学校へ1年間通うことが義務付けられています。そして、このスクールでの成績によって、進学できる大学が決まるシステムになっています。

 ちなみに、オックスフォードやケンブリッジなど、いわゆる名門校の場合は別コースの受講が必須で、入学期間も2年間と長めです。

 そして、このファウンデーション・スクールに入るためには“アイエルツ(IELTS/International English Language Testing System)”という英語の試験で一定の点数を獲得しなければなりません。

 平凡な学生だった私は、高校在学中は特にアイエルツ対策の勉強に力を入れました。いちからの勉強でしたが、なんとか入学基準をクリアでき、ファウンデーション・スクールに入学、イギリスで学ぶことができるようになりました。

日本の高校卒業から英国大学進学へのプロセスのイメージ
日本の高校卒業から英国大学進学へのプロセスのイメージ

 無事に留学の一歩を踏み出した私は高校卒業後、人生で初めて日本を離れて英国南部にあるブライトンという町のファウンデーション・スクールに入学しました。ここでイギリスの大学入学に必要な基礎科目の勉強に加え、より実践的な英語を身につけることになります。

 ファウンデーション・スクールで学ぶ数学や物理の内容は日本の高校で学ぶものと変わりませんが、当然授業は英語で進みますので、より高いレベルの英語力が求められます。

 ちなみに、僕が通っていたスクールには『イギリスで暮らすために』というユニークな授業もありました。ここで、イギリス人の国民食はフィッシュ・アンド・チップスではなく、カレーであるという雑学も学びました。これについては諸説ありますが……。

 とにかく、僕のように海外経験がなく、勢いで留学を決めた学生にとって、このファウンデーション・スクールというシステムは重要なもの。異国での新しい生活に適応するという点でも大事な時間でした。

■大学でベンチテストや風洞実験。専門的な学びができるラフバラ大


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