第1戦オーストリアGPで、電気系トラブルでまさかの2台リタイアを喫したレッドブル・ホンダ。同じレッドブルリンクで今週末第2戦シュタイアーマルクGPが開かれるまで数日間の猶予しかない中、ホンダは原因究明に向けて必死の作業を続けている。
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──開幕戦のトラブルに関して、現時点でわかっていることをお願いします。
田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):電気系トラブルということで、チームと一緒に解析を進めています。一方でわかっていることに対しては対策を講じて、今週末のレースに臨みます。
──パワーユニット(PU)にダメージはないですか?
田辺TD:はい。最終的な確認は初日フリー走行を待ちますが、基本的にはこのまま行く予定です。
──2台とも電気系トラブルとのことですが、原因はそれぞれ違うということでしょうか。
田辺TD:はい。違います。何らかの原因で電気系が不具合を起こし、走れなくなりました。エンジンが回らなくなりましたが、ただその原因も、出てきた症状も同じではありません。
──各パワーユニットの固体的な問題ではない?
田辺TD:違います。そうであれば、交換しないといけないので。
──再発の恐れがあるのか、気になるところです。再び同じサーキットで走るわけですが。
田辺TD:再発しないよう、万全の手だてを講じています。
──アルファタウリ・ホンダの方にも、同様の対策を施しているのですか?
田辺TD:はい。やっています。
──解析を進めている最中とのことですが、ということは完全には(トラブル原因が)わかっていないのですか?
田辺TD:そうですね。
──若干の不安があるということですね。
田辺TD:はい。ただ金曜からコース上で実際に走る前にも、さらなるデータ解析で究明は進むはずです。
──この辺りが原因かなという目星は、ある程度付いていますか?
田辺TD:何が起こったかは、データ上わかっています。そこから遡って、どの部分の何を確認すべきかを調べて、その作業を詰めているところです。
──何が起こっているのかはわかったけれども、なぜ起きたのかは100%わかっていないと。
田辺TD:そうですね。いろんなことが起きているので、全部わかっているところもあれば、わかっていない部分もある。2台に関して100%かといえば、そうではありません。
──2台のトラブルがまったく別物というところも、解析作業をさらに大変にしている?
田辺TD:そうですね。ひとつよりふたつの方が、大変です。