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F1 ニュース

投稿日: 2020.07.23 12:00
更新日: 2020.07.23 12:03

「マシン自体のポテンシャルは十分だが、まだ理解が進んでいない」/ホンダ本橋CE独占インタビュー(前編)

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F1 | 「マシン自体のポテンシャルは十分だが、まだ理解が進んでいない」/ホンダ本橋CE独占インタビュー(前編)

 アルファタウリ・ホンダは昨年のトロロッソ時代に2度の表彰台を獲得し、さらなる飛躍が期待されていた。しかし開幕3戦を終えた時点で、緒戦の7位入賞が最高位。コンストラクターズ選手権暫定7位で、中団グループ内ではマクラーレン、レーシングポイント、ルノーに次ぐ4番手の立ち位置という、やや不満の残る序盤戦となった。

 このチームと組んで4年目となる本橋正充チーフエンジニアは、その辺りをどう見ているのか。第3戦ハンガリーGP直後の独占インタビューで、存分に語ってもらった。

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──まずは先週末(第3戦ハンガリーGP)のアルファタウリ・ホンダの戦いぶりから、振り返っていただけますか。決勝レースは、ちょっと残念な結果に終わってしまいましたが。

本橋正充チーフエンジニア(以下、本橋CE):そうですね。初日からパワーユニット(PU)トラブルに見舞われたりして、十分な周回ができなかった。そしてレースも、ギヤボックストラブルでリタイアに終わりました。 

 ただ(ピエール)ガスリーはあまり走れなかったなかでも、パフォーマンスを発揮できる走りを見せてくれた。結果自体は残念でしたが、その部分は次戦以降に繋がる週末だったと思っています。

──ドライ路面での予選タイムは去年より確実に速くなっていて、進化を実感させるものでした。

本橋CE:クルマ自体のポテンシャルは、十分にあると思っています。ただセットアップを含めて、なかなかタイムをまとめて結果に繋げるところまでいけない。その意味でこの3連戦はいい点、悪い点がいろいろ見えましたね。

──2月のバルセロナテストでは、わりといい感触を持てていたと思います。ホンダとの協力関係も3年目を迎え、レッドブルからのパーツ供給も受けて、去年以上の飛躍が期待されました。その意味ではこの3連戦は、ちょっと期待外れだった印象です。

本橋CE:そうですね。セットアップが決まらない大きな理由に、マシンの理解が進んでいないということがあると思います。冬のテストは、比較的安定したコンディションで走れました。

 しかし開幕してからは天候や路面コンディションが変化していく中で、どういう挙動を示すか、それに対してどんなセットアップをしていくか、まだ学んでいる最中というところですね。

──この3戦を見ると、ガスリーとダニール・クビアトの一発の速さであるとか、パフォーマンス差が去年より大きい気がします。

本橋:そこは、見方かなと思っています。確かに一発の速さでは差が見えるのですが、ロングランではダニールもけっこういいペースで走っていますしね。たまたまいい要素が、ガスリー側に多いのかなという感じです。

 ただ具体的に二人の何がいい点で何がよくないかについては、チーム側もまだしっかりわかっていない。その辺りのデータ解析も、これからというところですね。

ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
2020年F1第3戦ハンガリーGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)


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